プロフィール
青木 健
青木 健foaf.rdf
青木 健(あおき けん)イラストレーター。 日本初のラーメン専門誌「月刊とらさん」にて漫画を連載中! ラーメンは数ではなく愛がモットー(1週間で29杯が最高)。 ラーメンをテーマにしたTシャツ屋さん【ラ部】を運営中!
読者登録
メールアドレスを入力して登録ボタンを押すと、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。
解除は→こちら
現在の読者数 6人
アクセスカウンタ
Total: 50027
Today: 65
Yesterday: 235
QRコード
QRCODE
オーナーへメール

2008年05月13日

クセがありま鮮魚?

今年に入ってからの鉄ちゃん達は、さぞ大忙しだろうと察せられます。

それはさておき。

もう昨年Xmas前のことですが、香門ピカイチさんと西永福の「臨機」へ。
「鮮魚系」で話題の新店(昨年7月開店)。
知らなかったのだが、久保田利伸から贈られた暖簾でも有名らしい。
その久保田暖簾をくぐって店内へ。

我々ラーメン好きは、「アラカラ」の天恵を授かり、
「千ひろ」の産湯に浸かり、「くにがみ屋」の洗礼を受け、
「生粋」に学び、「海神」で啓蒙され、「いつ樹」で鍛えられているから、
スンナリ味わえますが、一般の方はどうなんでしょうね〜?
何の予備知識もなく、いきなりこの鮮魚系ラーメンを食べたら。
素直に「美味しい!」となるんだろうか?

鮮魚系についてよく「クセや臭みはまったくなく」という言い回しが
適用されるけど、本当にそうですか?
店にもよるけど、わたしはかなりクセを感じます(嫌いということではなく)。
どっちかっていうとそのクセこそが最大のウリのような…違うんかな?

レンゲでスープを飲むときは美味しい「アラ汁」として味わえる
(独特のクセを許容・味わいとして認知できる)けど、
麺を啜って「ラーメン」となると、その印象にずいぶん開きがある。
味覚と嗅覚の使いどころが違う、とでもいうのか…。

この鮮魚系について、命名者のラーメン王・石神さんは
まだ一押しのトレンドとして、そこまでの大プッシュはしておらず、
問題点として流通が完備されていないということをあげていますが、
味においてもクリアすべき大きなポイントがあるような気がしてならない。
的確な言葉は見つからないのだけど。

で、この「臨機」、
メニューや店内を見れば、ゆっくり飲んでもOKな感じだ。
駅前だから帰りがけに寄れるし、そこそこ遅くまで営業してるから、
むしろそう利用してもらいたいという地域密着な想いがあるのでしょう。
(実際、お一人で空のドンブリを横にずっと飲んでる方もいたし)
でも、あまり飲食店が多いとはいえないこの街で、
あのラーメンは受け入れられるのかな?
「苦手なら来てもらわなくても構わない」という姿勢で、
繁華街や激戦区にあるのならわかるんだけど。

「地域密着を目指してしてそうな立地や、店の雰囲気」と、
「その先鋭な味」に、どことなくギャップを感じたのであった。
ご飯時にガラガラだったし。今はどうなんだろう?

ラーメンの後、わたしのよく知っている店で酒を飲んだのだが、
最後に頼んだのが、強い芋焼酎と小肌刺しという、相当ミスマッチなチョイス。
それぞれ食べたかった&飲みたかったんだけど、
わたしの選択こそが、それこそ違和感あり過ぎでした…。  
Posted by 青木 健 at 23:38Comments(0)TrackBack(0)

2008年05月10日

脳タイム

昨夜の帰り道、腕時計とにらめっこしながら「若月」へ飛び込む。

賑やかに談笑する30歳前後の会社員3人組。
ひとり焼きそばをアテに飲む、同性代くらいの男性。
「宇都宮の餃子より、絶対に美味しい!」
と昂奮気味に力説する若い女性は、生餃子の持ち帰りらしい。


手打ちラーメン400円(ん? 410円だったっけ?)

通りすがりにしか、ラーメンを食えない現状。

現在ご依頼をいただいてるのが12社。
仕事内容だと18件。枚数にするとおよそ30、カット数で分けると…
…考えないようにしています。
(訂正:13社、20件でした)

こんな時ほど、前々からの約束があったり、急な依頼も急な直しも多発したり、
ときには仕事より優先すべきことも増える。

ラーメン食ってる場合じゃないが、時間のない時こそ頭は
「どの隙間でなら、どの店でなら食べられるだろうか」と働いている。  
Posted by 青木 健 at 16:27Comments(0)TrackBack(0)

2008年05月06日

G W(偶然に渡なべ)中


山本化学工業の社長さんような、器の大きさ、懐の深さが欲しいです。
それはさておき。

3日は浜町で打ち合わせ。少し雑談などもしつつ、4時過ぎに失礼する。
さてと地図を開いて考える。よし、ゆっくり歩いて茅場町へ行こう。
目指すは「八島」だ。
水天宮前で「あっ…『しばらく』やってる…いや、初心貫徹!」

と振り切るも、意外に近い。これじゃあ少し早く着いてしまうなあ。
道の反対側に本屋さんがあるから、あそこで時間潰そう。
道を渡ってと…って、道の向こうから歩いて来たその人は…

  渡辺樹庵さんじゃないですか!

お互いに「なんでここにいるんですか??」奇遇すぎますね。
ゴールデンウィーク、初めて通る道、
こんな場所にいるはずもないのに(C)山崎まさよし。

…で、「八島」はGW連休中。だから調べてから来いってのよね。
女友達から、昼に「らーめん天神下 大喜」に行ったとメールがあった。
よし、それもいいな。湯島へ向かう。
いっそ、とりそばとらーめんを両方いくか、それともうめしおか?
悩んじゃうな〜…って、また閉まってる……

これが世に聞くOOSAKI病か。
これはもう、行けってことでしょう。「渡なべ」へ。

東西線で、高田馬場下車。珍しく、裏通りから来訪。
はれ〜、いらっしゃいもなにもナシかー…いいけど…水もなしか〜…
男3人にカップル1組。カップルにも水は出てない。水は品出しと一緒?

カップルの方にらーめんが出されると、女の子が「お水ください」。
で、わたしのとこにもお冷やが出されました。んも〜。


味玉らーめん900円 写真ボケてますね

なんだか久々に魚介豚骨をいただいたような気がしますね〜。
渡なべに限らず、濃いめの魚介豚骨はつけ麺の方が好きですが、
やっぱりわたしは基本ラーメンの国の人。で、汁まで完食。
この「完食」って言葉、「TVチャンピオン」の大食い選手権から
生まれたそうですね。どれくらいの長寿番組かを実感するエピソード。

さ、帰ろうかと箸をしまいかけたその時…

「お箸、洗いましょうか?」

「あ、いいですか? お願いします」
洗ってくれたお店、早くも5軒目!
今年に入ってからペースが加速してますね。

「またお越しくださいませ」

いや〜、丁寧でいい接客でした(^-^;  
Posted by 青木 健 at 17:55Comments(0)TrackBack(0)

2008年05月04日

ラーメンダイヴ

「猫の品格」って本を出したら売れるような気がしています。
それはさておき。

一昨日は「中華そば 多賀野」へ。
こっそり取材も兼ねていたんですが、要は食べて帰っただけです。

2月に来た時には、目当ての中華そばが食べられませんでした。
そのあと、実は1度リベンジしに来たんですけど、
なんだか(気分的に)不発に終わったんです。

そのときは、女性と来ていたんですね。ほとんど初対面に近い人と。
これまで多賀野に同行した女性は3人いますが、
多賀野にはやはり1人で来るべき(もしくはバラバラで入るべき)です。
ひとりで集中して食べると、味の感じ方が全然違う。

多賀野を充分に知っている人ならともかく、初めて行く人が一緒だと、
期待に添えてるんだろうか?とか、その反応が気になっちゃったりとか、
紳士たるもの、食べ終わる歩調を合わせなきゃ…とか、ずっと考えちゃう。

味を決めるものは、およそ60項目くらいあるとわたしは考えています。
その中には「同行者の有無や、その関係」というのも含まれるわけで。


中華そば650円

ひとりで向き合うと、味の網の目をすり抜けて進むことができる。
2つのチャーシューの違い、スープの複雑な織り重なり、
繊細さと大胆さの妙…そういったものが、ハッキリと姿を現してくる。

中華そばの中に飛び込んでいるような、周囲の音が消えて行くような、
世界にわたしとこの中華そばしかいないような、そんな感覚。
それはもう、なんかちょっと泣きそうなくらい五感を震わせる、
めくるめく多賀野ファンタジー。

余人の入る隙間なんか、ないのさ。  
Posted by 青木 健 at 19:52Comments(0)TrackBack(0)

2008年05月02日

顔バレ

イチゴ大福を撮影したら、フェイスキャッチテクノロジーが働きました。
それはさておき。

昨日のお昼は、三たび「CIQUE」へ。
醤油は好みと違ったので、塩の再確認にバオー来訪者。
ランチは麺大盛りが無料だそうで、乗っとこハム太郎。

しまった、つい別メニューを頼んでしまった。
前回は「塩ラーメン 白玉子入り」ですよ。
今回は「塩ラーメン 麺大盛り」ですから。
えっ?同じだろ? いんや、別メニューですっ!!

2時近く。お客さんは2人。客の勝手なワガママでいうと、
ずっとこれくらいの感じがいいね。そうもいかないだろうけど。


塩ラーメン700円が出てきました。


「そ〜ですよ、コレコレ。写真を撮って、いただきまー……」

すると店のご主人が話しかけてきたではないですか。

あの、もしかして、青木 健さんですか?


な、なんで? どして?

ご主人、先日のブログ記事(12)を読んでくださっていたのでした。
で、その日に2日続けて来ていた客といえば…というわけ。


突然のことでちょっと恥ずかしかったですが、
色々と尋ねたかったことが訊けて楽しかったです。

肝心のラーメンの方は、や〜、やっぱりたまらんかったですね。
でも大盛りじゃない方が好みかな。スープの味もどことなく違って
感じられるのはそのせいかも? 次に来たら普通の量で。
あ、でも数量限定のつけ麺もオススメされてますしね。悩みます。

そうそう、マイ箸も洗っていただきました。4軒目です!
もしかして、よくわたしがここで書いているからでしょうか…。
すみません。混んでるときはいいですので…。

各ブログではスパイスの扱いについて定評があったりもするんですが、
個人的には「そうかな〜、スパイス効き過ぎじゃない?」と思ってました。
でも昨日いただいたチャーシューは、微妙に感じる程度でとても良かった。
聞けば八角を減らし、シナモンをやや前面に出しているとのこと。
なるほどね〜。

このなんだかわからないけど普通とはちょっと違うかも
という感覚は、もしかして大切なのかもしれない。
「あとを引く」という意味において。

以前に久住昌之さんの文章を引用して書いた、
「つづく」と「完」の違いというのかな〜。

わたしが今までで、最もそれを感じたのは「神無備」の今はなきメニュー、
神無備そば。あれもやっぱり、各種スパイスを使ってましたね。
帰りの自転車で、そんなことを考えました。  
Posted by 青木 健 at 17:24Comments(0)TrackBack(1)

2008年05月01日

あした天気になあれ

電車に美女が乗ってくると、その美女を見たいはずなのに、
「その美女を見る、周囲の女性たちの視線」に目が行ってしまいます。
いやらしいわたしです。

それはさておき、昨日のこと。

朝、電話で久米繊維さんに打ち合わせをお願いし、午後、錦糸町へ。
数時間後、打ち合わせが終わり、すぐ脇にある「匠屋※」へ
行きたかったのだが、残念、中休み中。
そうだ、両国まで歩いて、久々に「まる玉※」へ行こう!
両国駅に到着し開店時刻の17:30まで安カフェで仕事して、「まる玉」へ。

…ガビーン!(死語)
ショッキンぐぅう〜!(トレンド)

GWの臨時休業…ああ、ネットで確認しとくんだった。
さすがに「匠屋」に戻る気にはならず、しばし思案…
…よし、浅草橋の「幸貴」にしよう! まだ行ったことなかった。
出来た頃はけっこう話題になったもんだけどな。最近じゃあまり聞かない。
記憶を辿ると、チャーシューに特筆すべきものがあったはず。
ガード下にある小さな店舗。滅多に食べないチャーシューメンをオーダー。
お、ビールは赤い星(サッポロラガー。わたしはこう呼ぶ)だ。
頭上を過ぎる電車の音が、ベースのように低く大きく響く。

かなりコワモテのご主人。でも優しい。
ご主人の手からドンブリを受け取ろうとしたら、
「いや! いいから! 熱いから! ヤケドしちゃうからっ!」
は、はい……って、カウンターからはわたしが下ろすんだけど(^-^;


チャーシューメン850円(…タイトルはそういう意味です…)

ん〜。わたしはキライじゃないけど、そんなに持ち上げるほどだった?
「共楽」とか好きな人なら好きかも。あんなに魚っぽくないけど。
イメージだと「初めに少し煮込んで、そのあとコトコト」みたいな。
麺の質感や太さも、タレの強さもなんとなく似てる。
見た目もなんとなく似てるよ)

5枚乗るチャーシューは脂のついたモモ(だよな)。
内側は桃色で、これもイマドキじゃないけど、たしかに美味しい。
こういうラーメンって、仕事帰りにフラっと立ち寄って食うとウマいよね。
料理性が…とか言っちゃ野暮な1杯。

ドアを締めてから「ありがとうございました!」という大きな声が響いた。

このあと、実はもう1軒行ったんですが、それは諸事情により来月書きます。
…思い出せたら。


新橋駅で、怒号を張り上げ髪を振り乱し、携帯の着信について追求する女性と、
言い訳しつつ早足で逃げ回るスーツ姿の男性を見ました…。見てるだけで気が重い。


※「匠屋」 新小岩から移転したお店。南高梅入りという塩が目的でした…。
 「まる玉」鶏白湯のお店。生からし入りが目的でした…。  
Posted by 青木 健 at 12:40Comments(4)TrackBack(0)

2008年04月21日

醤油—こと

〈続き〉
塩のかけそばの底が見えてきた頃、
(さて、どのタイミングで2杯目をお願いしようかな…)
と考えていたら…シュバッと天空落とし!
(あれオレの分だ…食べ終わるの見越して作ってくれてるのか。
 …早く食べてねってことじゃないよね…焦)

店員さんが運んで来たタイミングで、
中村店主は厨房から顔をのぞかせ、

「すみません、遅くなっちゃって!!」

と声をかけてくれる。マイナスが裏返る瞬間です。

「いいええぇ〜こちらこそ、ひとつ無駄にさせてしまって……」

お互いに微苦笑。



らーめん/醤油750円
チャーシューがハート形ですよ。

最終日ゆえか、撮影する人も多かった。それも、ラーメンの写真じゃなくて。
中村店主と一緒に撮影してもらおうというのですな。
中には店員にカメラを渡し、「厨房で湯切りする中村店主」を撮影させる人も。

それはどーなんですか〜と思いつつも、気持ちはわかりますね。
一番うらやましいと思ったのは、中村店主の美人の奥様と、
カワイイ女性店員さんに挟まれて撮ってもらっていたお客さん。
そ、それは純粋にイイね…見ていてスープこぼしそうになりました。


結局、全員の品出し後に注文し、2杯を順番に作っていただいたんだけど
わたしが食べ終わっても半分以上のお客さんが残ってる。
自分ひとり遅くなるのイヤで、スピード上げ過ぎました…。

帰り、雨はやむかどうかわからなかったけど、
勝手に借りた傘を、駅に落とし物として届けました。
ちゃんと持ち主に帰りますように。

サラバイ、高座渋谷。
美味しいラーメン屋さんが出来たら、また来ます。  
Posted by 青木 健 at 01:52Comments(0)TrackBack(0)

2008年04月18日

シオシオ

というわけで、中村屋・ラストデー。
涙雨か地固めの雨か。
わたしの前には10人の行列。少し待っていると、12人に増えました。
住宅街とか郊外店ではよくあることよね…フッ。

で、わたしの前の女性二人客までが、注文を受けられていました。
だからわたしは次回ロットかと思ったのです。
でもね、なぜか入れたの。ラッキー。

1stロットで入れたのはいいが、わたしだけ注文がまだ。
カワイイおねーさん、注文取らなくていいの?
ま、店の手順だってあるわけだ。ルールブックには従うタチだよ。
でも一応のアピールとして、メニューを広げてみたりなんかして。

…ありっ。全員の品出し済んじゃったじゃん。
どーすんのよ。…呼ぼうかな。あ、おねーさんが来たよ。
「あの、お客様、まだご注文お済みじゃないですよね?」
「ハイ、まだです」
「お待たせしてすみません、承ります!」
やっぱりそうでしたか〜。
「かけそばの塩といぶし味玉、それとらーめんの醤油を」
「どちらからお持ちしましょうか?」
「かけそばの方からお願いします」

ということで、少し遅れてのオーダー。
すぐに厨房で作り始めました。
あれ。ひょっとして2杯作ってませんか?
……まさか。
同時に出されちゃうのか?
いや、おねーさんはちゃんと順番を聞いてくれたじゃない。
他の客が追加した分かもしれないし。
出過ぎたこと言えないよな。そもそも、もう手遅れだし。

中村店主がビルを確認している。
「…あ、そうか……………だから…………だったのか…」
よく聞こえないが、他の店員さんと話している。

あううっ!
やっぱオレのですかッ!
天空落としもひとつ無駄にッ!
作りかけの醤油らーめん、捨てちゃうのかな。
…顔が上げられませんでした。
ごめんなさい。
オレのせいじゃないけど、なんかごめんなさい!

「たいへんお待たせしましたーー!」


かけそば(塩)600円と、


いぶし玉子150円が運ばれてきました。

イタダキマース。ああコレよ…幸せ。
〈醤油に続く〉  
Posted by 青木 健 at 16:39Comments(0)TrackBack(0)

2008年04月17日

築地で怒るが


やるせない気持ちのまま、場外市場をブラブラとする。
横柄な口調の売り手と、媚び諂うような客の、気持ち悪い会話が耳に入る。
…ああ、このオヤジか。
わたしが以前、色々な煮干しを買いたくて、
「すみません、煮干しをいただきたいんですが…」と声をかけたところ、
「はァ? ダシの取り方、知ってんのか?」とのお返事。
仕方なく1番ダシについて一通り言ったら、他の客の方へ行ってしまった。
「ちらないでちゅ〜教えてくだちゃい〜」
がベストアンサーだったのでしょう。

浅草に住む友人が、観光的な場所(放っておいても客が来る)における
人間の堕落を暗い目をして嘆いていたが、築地にもそういう側面が確かにある。
あのラーメンはまさにそうやって産み落とされた感じだ。

このままでは帰れない。ああ帰れない。わたしはそういう人間だ。

東西線で九段下へ。「九段 斑鳩」開店時刻まであと少し。
(そう、タイトルはシャレでしたの)

少し前にある噂を聞いていたので、とても来たかったのだ。
開店15分前。2人待ち。開店時には10人ほどの行列に。

イケメン店員さんが出て来て、先頭の2人とわたしにだけ、
「先にご注文伺いますので、メニュー決めておいてください」と。
ああ、待たせないで作るためかしら。
そりゃいいですけど、だったらメニュー表くらい渡せばいいのに。
店頭には味の説明だけで、メニューは出てないじゃないさ。
これがオレじゃなく初めて来た人だったら戸惑うでしょ。
…と、築地のイライラがぶり返す。治り際が肝心なのよ。


いつ以来だろう、厨房にいる坂井店主を見るのは。
その顔には常に微笑みが浮かび、店内にこれでもかと
幸せフレグランスを振りまいている。
「麺屋 武蔵」とかとは対照的な、伸ばし気味の声。
そんなエンジェリー・坂井さんだけど、わたしは帽子の影から確かに見た。
湯切りの際、その顔から笑みが消えるのだ。
ほんの一瞬、目が怖いくらいの光を帯びる。


特製らー麺880円

ああ〜、この温度(笑)
斑鳩では、“脂バランス”みたいなものをしみじみ感じます。
コクなのかクドさなのか、それは食材の質なのか量なのか。

いつも思うのだけど、斑鳩の「らー麺」は、完全な空腹時よりは、
むしろお腹に少しものが入っている時の方がウマく感じられます。

食べ終えて箸を収めようとすると、
さっきのイケメンさんが来て、とくに表情も変えず、
「お箸、洗いましょうか」と声をかけてくれました。
「麺屋 武蔵」「味一」に続く3店目!

気分はすっかり晴れて、お店をあとにするのだった。
これで家に帰れますわ。  
Posted by 青木 健 at 20:51Comments(0)TrackBack(0)

2008年04月17日

悲しい娘

深酒した翌日って、足の爪が剥がれるような感覚がありますね。

翌日(12日)、5時間弱の睡眠で、8時前に起床するオレ。老人?
9時少し前くらいに失礼し、道路端でさてと考える。
時間が時間だし…イレブン…は遠いな。意外に築地が近い。

わけあって店名をあげられない(あげたくない)のだが、
築地といえばココ、という店に行く。立ち食いだが、相変わらずの繁盛。


中華そば650円

ところでわたしは、オールドタイプのラーメンにはかなり寛容な方です。
化学調味料も否定しないし、スープが薄っぺらくてタレ重視でも、
チャーシューがペラペラで味が抜けてても、多少湯切りが甘くても
スープに散ってしまうような海苔でも、そんなに腹は立たない。
ただしそれは、そこそこ丁寧に真面目に作ってあれば、の話です。

数年前に築地にて「寿司、フライ、寿司」というかなり無謀な飲みをして、
朝10時くらいに解散したのに、13時に山手線で友人と目覚めるという
失態を演じたのだが、実はその日、わたしだけ始発で前乗りしており、
寿司の前に、この店のラーメンを1杯入れていた。その時の感想は、
「もう古いスタイルだけど、こういうの割と好き」だった。

しかしこの日に食べたラーメンは、わたしをとても悲しくさせた。

そのラーメンは、8杯が同時に作られる。
レードルからどばどばと垂れて、まるで均一に入っていないタレ、
山になって、しばらくタレに溶けていかないほど入る化学調味料、
寸胴上部の脂を避けたり避けなかったりでこれも均一でないスープ、
麺は笑うほどダマになっていて、茹で具合はムラムラ。
「ダマ状態でゆでられているからこそ、平ザルで1人前づつすくえる」
というのが目の前で展開されていたので、食べる前から想像ついたんですが。
ダマの中心部まで茹でなければならないせいか(←それって麺か?)、
基本の茹で加減はユルユル。しかも650円に値上がりしている。

サービスでヤクルトもらっても、これは納得いかない。
卓上に置いてある胡椒を、どこぞの中年客のように乱暴に振りかけたくなった。
初めて食べたのっていつだったろう。もう思い出せないけど、
10回くらい食ってる気がする。一度もこんな風には感じなかったのにな。

…お店側のことを考えれば、少しはわかりますよ。忙しいもんね。
店頭の狭いスペースにこれだけ並ばれて、丁寧に作ってたら捌ききれない。
店の横にも食事スペースを追加したのも、そういう意味での工夫でしょう。
店員さんも数人いるみたいだし。
でもね、捌けばいいのか。そもそも客って、捌くモンなのか?

道路端の大きなバケツには異様な量の残飯が入っており、
網で濾して、スープだけをそのまま下水に流して捨てていた。

「こんなラーメン食えっかよ」と言う人もいただろう。
でもラーメンは店主の娘。娘が悪いんじゃない。娘に罪はない。
親の育て方に問題があったのだ。
こんなラーメンにされて可哀想に。わたしは不憫で仕方ない。
食べてやる。残さないで食べてやるさ。
いつか生まれ変わったら幸せなラーメンになるんだよ。

夜回り先生みたいな気分で築地をあとにした。  
Posted by 青木 健 at 18:25Comments(0)TrackBack(0)

2008年04月17日

アース・コンシャスⅡ

「CIQUE」がたいへん口に合った証拠に、次の日にも再訪していました。
サイクラーとしては非常〜に珍しいことです。
醤油の方を確認しないことには、この昂りが収まりません。


醤油ラーメン750円、黒味玉100円

醤油なのに、味噌みたいな手順。まずドンブリにラードだか背脂だかを入れ、
麺を茹でてドンブリに移し、そこにフライパンで熱したスープ・タレを注ぐ。

こうも工程が違うとなると…味も…

違う。
美味しいし、凝ってるし、重厚だし、「今どき」としては明らかにこっち。
でもわたしの好みはパーフェクトに塩の方。天秤にかけるまでもなく。
塩は「通い詰めたい」。醤油は「もう食べなくてもいいかも」くらいの違い。
ええい、また来るわい!

そして夜、わたしがリサーチラボ研究員という仕事を拝命している
ファンサイトさんの花見へ行く。花見のピークからは1週間ほど過ぎており、
もちろん花見客などおらず、その一角は異様な集団(30人くらい)だった。
様々な職業の方が来ていて、交流会の様相。

「ある雑誌においてのラーメン対談」の、動画を担当した方と知り合う。
♪せ〜かい〜は〜せ〜ま〜い〜。ですね。

10時くらいに片付けて、ファンサイトのアトリエへ移動し、飲み直し。
11時を過ぎて数人が帰り出したが、盛り上がってたし、
結構人数も残っていたので、腹を決めて終電スルーの10分後、
わたし以外の全員が帰ってしまうのだった。
(オレって昔っからこうなんだよな……学習しねーのな…)

社長さんはすっかり酔い潰れ、奥様(わたしと同年代)とで飲み、
そのまま泊めていただくのだった。  
Posted by 青木 健 at 00:57Comments(0)TrackBack(0)

2008年04月16日

アース・コンシャス

はじめに地球のお話。
「エコロジー」はご都合主義を捨てて突き詰めると人類にとって都合が悪い。
「ロハス」や「スローライフ」くらいが、煩悩生物の落としどころとしては
丁度いいんでしょうね。わたしもそれがいいです。
そんなことはどうでも…良くはないがさておいて、ラーメンです。
でも地球の話なのです。

映画を観た翌日、先週の木曜日は、香門ピカイチさんと久々にラーメン。
カレーそばを食ってた日です。順番メチャクチャですね)

ラーメンサイクラーは、あまり新店をチェックしない。
サイクル(周期確認)だけで手一杯。
近頃いろんなラーメンブログを見ていても、未訪の店はおろか、
まったく知らない店名まで出てくる始末。
「むらさき山」すら「愚直」すら「零式」すらもまだ。そんなわけで、

「…どこか新店をお願いします」

と消極的なリクエスト。そして香門ピカイチさんから提案されたのが、

「RAMEN CIQUE」(「らーめん ちきゅう」と読みます)

あー…いつだったか、とらさん会議室かなんかで見た覚えが……
シナプスの電流も微弱である。

雨の阿佐ヶ谷。駅から歩いて10分弱くらいか。荻窪との間くらい。
「もっと先ですかねえ〜…?」と、少し迷って到着。

白が基調の内装といい、ミニシャンデリアといい、革張りソファベンチといい、
古い映像が流れるモニタといい、奥の方に見えるVIPルーム風小部屋といい、
凝ったデザインロゴといい、そもそも店名といい、今っぽい。

塩と醤油で素材や調理法が違うことといい、歪み系のドンブリといい、
焼きトマトのトッピングといい、やはり今っぽい。

…と、そこまでの先入観として「アイバンラーメンみたいな感じかな〜」と
思ってました。


塩ラーメン700円、白味玉100円

ずずー………あっ! あれっ!? あれれれれれれ!?

ちょっ…ちょっと待ってくれよ。コレってなんだか……

…このネタは別のところで詳しく書くので、これ以上は控えます。
ただ、非常———に「口に合った」とだけ言っておきましょう。
まいったな。  
Posted by 青木 健 at 20:54Comments(0)TrackBack(0)

2008年04月16日

映画「観照」

前日の大慶ナイトでマッハさんから、某泣かせ系(と噂)の邦画について
「ネットでの批評は、どれもこれもクソミソですよ」と聞いていた。

最近の日本映画の泣かせ系って、若い子はみんな肯定してるのかと思った。
携帯小説のような、エグい自己露出っぽさに共感するのが好きなのかと。
でもそれもどこか当たっている気もする。
だからこそ「批判も出る」わけで。わたしは批判する前に観ないもんね。
特にここ5、6年ずっと続いてた「死者蘇り系」なんてひとつも観てないし。
あれ、わたしは「幸せなゾンビ映画」って呼んでるんだけど。
「ゴースト ニューヨークの幻」じゃなく「死国」を思い出しますし。

で、大慶の翌日は、
コーエン兄弟の最新作「ノーカントリー」を鑑賞。
彼らの作品は渋谷で観た「オーブラザー!」以来。

友人と待ち合わせていたのだけど、突発的な直しが入り、大遅刻。
猛ダッシュ(翌日筋肉痛)で六本木ヒルズへ。
上映5分前くらいに滑り込み。

チケットを買って待っていてくれた友人M夫婦。空いてて良かった。
飲み屋限定の友達はたくさんいるけど、彼と会うときは必ず映画に行く。

Mさんはほんとに山ほど映画を観ていて、脚本の仕事もしているから、
的確な分析とその表現力に信頼がおける。
その分、やや理論的で玄人向けではあるけれど。

映画は、内容にも演出にも画作りにも、漲っている緊迫感。
音の抑制が効いてて。そしてセリフも極端に少ない。
ということは、出てくるセリフは余分を捨てたものであるから、
ある程度、ひとつひとつ噛み締めて観ていた方がいいかな。

Mさん的には「『コーエンだから』って、構えて観過ぎた」
とのこと。
原題「NO COUTRY FOR OLD MEN」を、「ノーカントリー」に
変えてしまった意味だけは、たぶん5億年かかってもわからん
ということでは、意見は一致。


映画のあと、たまたま通った「白兵衛」で食べる。ジツは初訪。
フーン、ほんとに七輪出てくるんだね〜。
そこまで意味ないような気がしないでもないが、
ラーメンは美味しいですわ。ただ、焼酎でも一緒に飲んだ方がウマいかも。


白兵衛らーめん800円。


ネーミングに負けて頼んだ、アンチヘルシアな、ラードめし300円。

その後は、オヤジ天国な安い居酒屋に移り、3人で呑む。
サブカルな語らい(オタクじゃなくて、オタクじゃなくてね!)で
飲む酒はウマい。

そうそう。予告でみた「NEXT」という映画、
主演のニコラス・ケイジが、「2分後の未来を予知できる能力」
を持っていて、それを使って地球の危機を救うらしいんだけど、
その能力って……

ディアボロじゃん! わたしのドッピオじゃん!!
クリムゾンじゃん!!! エピタフじゃん!!!!

パクリ? オマージュ? リスペクト? インスパイア系?!  
Posted by 青木 健 at 14:24Comments(2)TrackBack(0)

2008年04月16日

大きな慶び

先日のDというラーメン屋さんは、「大慶」のことです。

名前の「慶」の字でピーンとくるようなラーメン馬鹿なら、
ピーンと来る前にハナっから店をよく知ってるでしょうけども、
「弁慶」、それから「涌井」で修行された店主のお店。

22時半頃、阿佐ヶ谷駅でマッハさん、バンタムくんと待ち合わせ。
少し早いし、まずは酒。
立ち飲み屋「風太くん」で1杯2杯。安いし美味しいし面白い。
昔の「いち」や「スズキヤスオ」っぽい店舗なのね。
マッハさんは店員さんと油そば談義。とてもついていけない。

で、いざ大慶へ。
なんだかね、ジョジョ13巻162ページの、
エジプトへ旅立つ4人という感じだったのさ。
3人揃って、バーン「行くぞ!」
…ひとりで思ってただけだけど。

大慶までは歩いて行きます。マッハさんが言いました。
「酔って歩いて行くのがまたイイんじゃ〜ん」
頬に夜風が気持ちいいです。

さ、着きました。ちゃんと奥が空いてたりするわけですわな。


甘いメンマ。


引き。


もっと引き。


絶景。


一人分のツマミセット(こういうの作るの好きな、オレ)

で、やはりココでは味噌ですな。

味噌ラーメン650円

マッハさん:味噌脂多め
バンちゃん:味噌バター麺カタメ味かなり濃いめ
わたしは…ノーマルの味噌で。

…ちょっと待った。ノーマルってなんか違和感!
「機動戦士ガンダム」を「ファースト」って呼ぶみたいなイヤさがあるぞ!
キミらが勝手に「ZZ」だったり「機動武闘伝Gガンダム」だったりした
だけじゃないのっ!!

…そんなことはさておき、
この店でわたしが好きなのが、客と適度に距離を保った店主の佇まい。
フレンドリーな店や、優しい接客の店ももちろんいいんですが。
ここの主人には、振る舞いに凄く余裕が感じられるんですよ。
ダレてるって意味じゃなくて、8割くらいの力で通常業務をしているような。
なにか突発的なことがあっても、ポテンシャルの2割で対処できるような、
そんなどこか「心地いい支配感」がこの店にはあります。

時間帯や客層ゆえか、ご主人のスタンスがハッキリしてる感じなんですよね。
(単に照れ屋さんなのかもしれないんだけども)

ともあれ、大慶パラダイスはやはり素晴らしかった。

で、3人が帰る時、バラバラの方向に歩きだすわけです。
それがまたほんとに、ジョジョ28巻186ページ、
「ドザァッ ガチャリ グイ! バン!」みたいでね。

…って、年齢からするとオレがジョセフか……………_| ̄|○  
Posted by 青木 健 at 11:02Comments(0)TrackBack(1)

2008年04月14日

終わり男に胃凄女

続いて月曜日のこと。
日曜には、お花見の前に「麺や 七彩」へ寄ってみたのだが、
道を挟んだ反対側で待たねばならないほどの行列で、断念。

なぜ「七彩」へ行ったのかというとですね。
土曜のタコス試食会で味見させてもらった「竜舌蘭エキス」。
あれは「七彩」で購入されたというのです。
そしてそれが七彩の塩ダレに使われていると聞き、どうにも頭の中が
「セブンイレブンのいなり寿司(喩え古…)」のように
「七彩の塩、七彩の塩、塩、塩…」になってしまったのだった。

ということで、月曜にも都立家政へ行ったのでした。
行列もなく、覗いてみたらお客さんは4人ほどしかいなかったので
ホっとして入ったら…ビックリ。

わたしで本日の分の麺が終了。あっぶね〜〜!
こういう時って、運命を感じちゃいますね。

「あと250gで麺が終わりです」

…へっ。
温かいメニュー(つけ麺じゃないってことね)の麺の量は、
「普通盛り150g、中盛り200g、大盛り250g」である。

…わかりました。大盛りを頼めってことですね。
「ピッタリ麺がなくなって終わることって、ほとんどないんですよ」
それはなによりです。


塩ラーメン670円(だっけ? 価格違ってたような…)

いやー、「凝ってるもの」と「ウマいもの」って別の話だと思うけど、
それがうまく両立している感じだよね〜。
今度からいつも大盛りにしようかな。もっと食べたいくらいだもの。

他に客もいないということで、少しお話をしちゃったりなんかして。
後輩のお兄さんのことも、よく覚えておられました。
「なぜ味の似ている蜂蜜ではなく竜舌蘭エキスを?」と聞いてみたら、
わざわざ蜂蜜を出して来てくれたではないですか。
それは純粋な蜂蜜で、非常に濃厚な「花の香りレンゲ?」がしました。
目をつぶって嗅いだら蜂蜜とすら思えなかったでしょう。
なるほど、これではアタック強過ぎる。
かといって、普通に売ってるマガイモノは「七彩」じゃ使えない。

ここに書くのは遠慮しておきますが、今後いろんな構想があるようで、
ますます楽しみなお店ですね。
昨年の「冷やしラーメン7種」に匹敵するようなのもあるそうな。
それで、ふと思い出して
「そういえば、7種類全部いちどに食べた方がいるようなんですが…」
と聞いてみると、「あ、レイラさんのことですか?」とのお答え。

「凄いですよね〜。わたしなんて、1日ですら7杯も食べたことないです」
というわたしに、ご主人は耳を疑うようなことをおっしゃいました。

「いえいえ、それだけじゃないんですよ。
 レイラさんは冷やしを7種類召し上がったあと、普通のラーメンを、
 それも玉子入りで、しかもスープまで全部飲まれてました


…す、凄い。やはり現場の情報というのはリアルだ。
そしてレイラさん、あなたは何者なんですか!(笑)  
Posted by 青木 健 at 13:21Comments(3)TrackBack(0)

2008年04月07日

店飲さん

〈前回、前々回の続き〉

夜は、「凪」で日替わりを。
なにしろ話に出てしまったので、まっすぐ来てしまった。
カウンターの隅にマッハさん発見。声をかけると、
「…やっぱ惹かれますよね」とニヤリ。

お腹は膨れているので、炎のトマトや鶏ササミポン酢、豚味噌などで
ビール、凪割、芋焼酎といただく。

久し振りに夏山さんを前にカウンターで飲むと、
ゴールデン街時代がまざまざと蘇ってくる。BGMも昭和歌謡。
夏山さんもガソリンという名の酒を入れつつ談笑。

今日の日替わりは、バンタムくん担当。
煮干しが、少し苦味が出てるくらいガッツリ効いた、
「懐かしの正油ラーメン(ちょっぴり涙入り)」。
(正式名称は「永福町系思い出そば」?)



ああ〜、わたしの好きな基本形です。
ネギはめじろ切り。メンマの味は濃すぎた。
このタイプだと、もうちょい麺が太いのがより好みだけど、
これはこのスタイルなんだよね。

スルスルはいる。
以前にレイラさんが言われてた「胃袋じゃなくて麺袋」を感じながら。
(レイラさんみたいに1軒で10杯分の麺袋は持ち合わせていませんが)

人とのつながりを感じる1日であった。
そして今週は、休肝日のない1週間になるのだった…。  
Posted by 青木 健 at 17:03Comments(4)TrackBack(0)

2008年04月06日

お神さん

昨日の昼、高田馬場にはアトムがいました。



(アトムが陰ってたので、米沢さん@相棒 バリに補正してあります)

朝ご飯に(昼だが)、女性と待ち合わせ、「味一」でラーメンを。
1周年記念の割引セール期間ということもあり来たのだが、
なんと、第2弾と第3弾の隙間に来てしまい、普通の価格で注文…
「ごめんなさいねえ〜」とおかみさん。
いいえ…日にちを確認してない自分が愚かだっただけで…。

あら、ユニフォームの黒Tシャツがカッコいい。
左胸の「AJI1」のマーク、どなたがデザインしたのかな?

味噌を注文してふと見ると、カウンターの上に携帯電話が。
今、入れ替わりに出て行った3人の男性客のものだろうか?
店のおかみさんに渡したら、「あら、タクシー乗っちゃったかしら!」と、
慌てて外へ出て行った。
ちゃんとお客さんを見てるんですね。店外でその方々を発見、
携帯を手渡され、お店に戻られてからお礼を言われてしまいました。

同行の女性は髪が長いのだが、ここでもおかみさんが、
「これ、未使用ですから、どうぞ」と髪ゴムをくれた。



味噌ラーメン650円
「小田原味噌」もあったので、それを頼めば良かったような気もするが、
まあいいのだ。基本のでも、味噌の工夫は伝わってくる。

食べ終わって箸を仕舞おうとしたところ、またもおかみさんが、
「あっ、お箸洗いますよ」
と声をかけてくださいました。
おお、「麺屋 武蔵」に続いてまだたったの2軒目!!
おかみさん、ほんとに目が行き届いてるんですね〜。

そのとき、近くにいた老夫婦のお客さんがそのやりとりを見て、
「MY箸」を持っているわたしに、優しい眼差しとあたたかい微笑みを……。
自己満足でやってるだけなので、放っておいてください……。

〈続く〉  
Posted by 青木 健 at 15:17Comments(4)TrackBack(0)

2008年03月22日

未来消失図

そんなわけで、その翌日「十八番」に忘れた酒粕を取りに行きました。
ちゃんと冷蔵庫にしまっていてくれました(なので、固まっております)。

それからすぐに引き返そうと思っていたんですが、
バス停まで行く途中、ちょうど「CHABUTON」の辺りで、
香門ピカイチさんが言ってた言葉を思い出したんです。

「昔あった有名な方じゃなくて、駅に近い方の『丸福』が好きなんですよ」

そういえば、ここんとこ行ってない。
そしてもうひとつの言葉も思い出した。

「あの界隈、区画整理されるそうなんですよ」

降りしきる雨の中、5秒考えて、小さな北口商店街へ。
花屋さんが店頭の花を片付けている。
居酒屋の奥さんが、店を出た客に忘れ物のタバコを走って届けている。

久々の「丸福」。
今じゃバッシングされそうな蛍光灯。
ゆるゆると回る木の落とし蓋と、ぶくぶくと鳴るお湯。
「物を掛けないでください」と書いてあるノレン収納用フック。
お玉の底でスープの脂をはじく仕草。足元の白い長靴。
帽子の影からそれらに見とれていれば、
団塊の世代らしき5人の会社員の会話も耳に入りません。

先にその5人の分が出来上がり、わたしの分になるわけですが、
そこでわたしはハっと気付いて、
「あ…玉子そばに変えてもらっていいですか?」
と申し出を。
この時に「ハイ」と言ったご主人の表情がとっても邪気がなくて、
わたしは思わず頬が熱くなってしまいました。


玉子そば700円

ああ、なんだか「店」を食ってるような感覚。
食べる加速を止められない。

…ごちそうさま。
財布には1万円札しかなかった。
面倒だったらそれで済ませるところだけど、なんとなく申し訳なくて、
小銭入れを探すと…ちゃんと700円ありました。
こうなってくると、それだけで帰るというわけにもいかなくなってくる。

「邪宗門」へ。
(今度は先に小銭を数えてから入る)



50年以上の歴史を持つこの喫茶店の、窓際の席で、
道行く人を見下ろしながら時間を止めるのが好きなんです。
ここには「ゴルゴ13」や「浮遊雲」などシブ系漫画が置いてあるんですが、
昔「ブラックジャック」の3巻に収録されている「血が止まらない」
(クレームがあり、文庫判・愛蔵版などには収録されていない)
を読んでいたときのこと。
その話の最後のページを読んだわたしは、その場で号泣してしまいました。
他に客がいなくて助かった。



あと何回来られるんだろう。
あまりに自分が心を許している店というのは、
それはもう旧知の友のようなもので、苦い経験も、
甘い思い出もあるわけで、歴史の一部というか、体の一部というか。
古い店だからノスタルジーを感じて…というのとは全く違うんですよね。

大勝軒閉店の大行列について、
(そりゃまあ、単なる観光、イベント目的の人も含まれただろうけど)

「まったくあの狂乱騒ぎはなんだったのか」

なんて書いちゃうには、通じないかもな…。  
Posted by 青木 健 at 01:53Comments(0)TrackBack(0)

2008年03月19日

酔麺

昨夜は日本酒を飲みに行きました。
酒ではなく「日本酒」と書いたのは、そういうお店だからです。
(とか言って、1杯目はビール飲んでた…)
ある事情ですっかりご馳走になってしまったのですが、
日本酒の奥深さを垣間見せていただきました。

わたしの知らない専門用語があり、聞いたことのない表現があり、
初めての楽しみ方があり、実に深い世界でした。
「閉じて」いない方は、楽しく伝えてくれるのでありがたいですね。

いただいた日本酒のひとつが「臥龍梅」。
店員さんが説明時に発した「がりゅうばい」という言葉が、
わたしにある連想をさせ、「それください」と言わせていました。

ラーメンで「がりゅう」といえば……はいそうです。
「臥龍@三軒茶屋」ですね。
字まで同じとは思いませんでした。
飲みやすく、しかし印象に残るお酒でした。また飲みたい。

話がはずみ、酒は進み、結局、閉店時刻を過ぎてしまったのですが、
お誘いいただいた方が、店のお馴染みだったこともあり、
少し居座らせてもらい、帰り際にはなんと、
ご主人から酒粕をいただいてしまいました!

ラーメンで「酒粕」といえば……はいそうです。
「らーめん一福@初台」の「囲炉裏麺」ですね。
酒粕のしみる、具沢山の味噌ラーメン。

いまうちには、仕事で仕入れた有機野菜が、
一人暮らしには勿体ないくらいあるんです。
明日はひとつ、野菜たっぷりの酒粕鍋にしましょう。
で、中華麺でシメると。ふふふ。

荻窪駅でその方を見送ったあと、ついついラーメン屋さんに
足が向いてしまいました。タクシー乗り場まで行ってから引き返したので、
自覚していたよりずっとヘベレケだったのでしょう。

荻窪、深夜、酒のあと、とくれば……はいそうです。
「手もみらーめん十八番」です。
(野方ホープだとか味噌一だという方がいたらすみません)
お腹は満ち足りていたんですが、そこはまあ別腹というやつで。

頼んだのは「特製十八番850円」



で、タクシーで帰ったわけなんですが、
なんと「十八番」に、いただいた酒粕を置き忘れてしまったのです。

「タクシーに乗り込んだときには、ニンニクが臭わないかなあと
運転手さんを見たが、花粉マスクをしてたのでほっとしたりしてた」

…くらい自分では冷静なつもりだったんですが…。
自覚していたよりずっとゲデングデンだったようです。
この続きはまたいずれ。  
Posted by 青木 健 at 23:49Comments(4)TrackBack(0)

2008年03月08日

孫をたずねて三千里

はるか〜草原を〜じゃなくて、日も暮れかけた西国分寺を、
わたしは歩いていました。
ある若いラーメン店主が絶賛していた店に行くことにしたのです。

いつものように携帯で調べてみると、駅からの順路が書いてない。
「だったら駅から近いに違いない」と、鵜呑みにしたのが間違いの始まり。
常備している地図で番地を確認し、線路沿いから行こうと歩き出しました。

しかし少し歩いただけで、いきなり店が途切れてしまった。
「案外、開けてない街なのか…?」
線路に沿って住宅街を少し進むと、行き止まり。
「んもーなんだよ〜…かなり戻らなきゃ…」
これを何度か繰り返し、目的地へ向けて進みます。
地図の縮尺と、歩いている実感から、次第に目的地が
「思ったよりずっと遠い」ということがハッキリわかってきました…。

街灯が極端に少ないので、とても暗い。それに人の姿がありません。
住宅地なのに、十字路に立っても、四方に誰も見えないんです。
いるはずもない。
だって、この場所の一人歩きは相当「怖い」ですよ…。
たまーに女性とすれ違うと、その表情は明らかに痴漢警報発令中。
「それ以上近づいたら、刺し違えてでも自分を守るから」
という鋭い視線がわたしをメッタ刺し。怖いのはむしろコッチです。

やがて、少し大きな通りに出ました。ほっとして景色を眺めてみると、
立ちながらぶ郊外型の量販店。コンビニにも駐車場がある。
「う〜ん、結構イナカなのか…」
目的地は「日吉町3丁目31番地」。だがまだ日吉町にすら入れない。

ちょこちょこ出現する無名のラーメン店が優しい灯りでわたしを誘いますが、
「迷わず行けよ、行けばわかるさ」
レスラーの名言が気弱なわたしの心を後押しします。

基本的にわたしは徒歩は苦になりません。閉店した「ガンジャ」でも、
移転前の「くにがみ屋」でも、町田の「勇次」でも、東久留米の「竹屋」でも、
徒歩上等です。でもそれは「遠いことを予め知っているから」。
どのくらい先なのかが見えずに歩くのは、とても不安。

そんなこんなで、遂に日吉町3丁目の標識を見つけました。
「3丁目13番地」。港町じゃないけど、ひばりちゃんの歌が口をついて出ます。
少し進むと標識は15番地になりました。

わたしがかつて小児喘息だった頃のこと。
父が本郷三丁目の病院に連れて行ってくれたのですが、道に迷いました。
そのときに父が、
「番地っていうのは、皇居を中心にして順番になっているんだよ。
 だから若い番地を探すときは皇居の方角へ歩けばいいんだ」
という豆知識を教えてくれました。それで見事、病院も見つかりまして、
実際自分が大人になってからも役立ったので、忘れずにいます。

13、15ときたわけですから、次は17か18か…。

次にあった標識を見ると、

「…14て!!」

でもそこを無視して歩き続けると、番地は少しずつ増えていきました。
いっそこのまま平成の伊能忠敬になろうと覚悟を決めかけたその時です。
同じくらい大きな道と交差していたので、思い切って曲がってみることに。
しかし、数10メートル歩いた場所にあった標識には、

なにも書かれていない!!

そんなトマソン標識が存在しているとは、誰が想像したでしょう。
もはや見えないものの邪念を感じないわけにはいきません。
わたしはラーメン愛の名の下に、悪と立ち向かうことにしました。

やはりこの角を曲がるのは失策だった。戻って直進してみよう。
「3丁目28番地」まできました。もう目標は目と鼻の先(のはず)です。
わたしのラーメン・イマジネーションが作動してきます。
ところがそこから歩き始めて、50メートル以上まったく標識がありません。
イヤな予感がします。

次にあった標識には、

「なぜ2丁目!!!」

…戻ります。さきほどの角を曲がってみるしかありません。
車の列がブオンブオン通り過ぎます。その時、わたしは見つけました。
そこに浮かび上がった電光看板を……。

あっ!

「男はつらいよ」のオープニングと酷似しているために、せっかくの
感動をゴッソリ削がれてしまう「幸福の黄色いハンカチ」のBGMが
頭に鳴り響きました。
頬をとめどなく伝う熱いもので「白河中華そば 孫市」の文字が滲みます。



素晴らしくいいロケーション。
手前の焼き鳥屋の煙までも、映画のセットみたいに見えます。



これはちょっとそそられますね。
木の階段を上がって引き戸を開け、店内をパっと見る。
4人掛けテーブル席がいくつかと、カウンター。

(一人だし、カウンターかな…)

と目を走らせる。カウンターは半分くらいしか埋まっていないが、
全員、自分の横の椅子に荷物を置いていて、座れない…。
さてどうしたもんかと思ったところ、
マスク姿のご主人は、わたしの躊躇を見て取り、
「そちらのテーブル席どうぞ〜」と声をかけてくれた。
(店に入ってからここまで、5秒)



中華そば600円を。
いや〜、美味しいね。さすが「とら系」(まさに孫にあたるわけですな)。
食べながらふっと気付くと、ガクっと量が減ってますもんね。
そういう食事になっちゃいます。考える間もなく、食べ進んでしまう。

たった2度しか曲がらずに駅に到着。
こうやって歩けば、そうそう怖い思いも、迷う不安もなかった。
時間にして30分強。
行きはコワイコワイ、帰りはヨイでした。  
Posted by 青木 健 at 00:16Comments(0)TrackBack(0)