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青木 健
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青木 健(あおき けん)イラストレーター。 日本初のラーメン専門誌「月刊とらさん」にて漫画を連載中! ラーメンは数ではなく愛がモットー(1週間で29杯が最高)。 ラーメンをテーマにしたTシャツ屋さん【ラ部】を運営中!
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2007年08月24日

知らぬが神

今夜放送された「VivaVivaV6」は、
ラーメンマニアが選ぶ「塩ラーメン」ランキング。
ゲストは土田晃之とマリエ。

このブログでラーメン番組のことは書いてなかったけど、
ちょっとね、思うところあったんで書いちゃうわ。

土田は好きだし、以前「冷やしラーメン」に出た時も
完食しまくってて面白かった。
一方のマリエちゃんは、いわずと知れたお嬢様モデル。
まだ20歳にして、ラーメンは10年ぶりくらいとのこと。
(VVV6に天功が出た時の悪夢が蘇る…)

でもマリエちゃん、感受性良く楽しんでる感じ。
なにしろ、金持ち(成金じゃなく)は舌が鍛えられてるから。
レンゲを少し使ってた以外は、麺の食べっぷりもグー。
これはしつけられてるとみたね。
わたし、蕎麦でも饂飩でもパスタでも、麺の一般的な食べ方において、
ひとつ断じて許せないことがあるんだけど、それはクリアしてたからさ。
それが何かは本題じゃないから省略。

でもマリエちゃん、残ったスープにご飯を入れるのと、
同じく残りスープにフランスパンをつけて食べるのには、
抵抗があったのか眉をひそめてた。

番組はそれを悪役的に演出してて、ラーメン王・石神さんが
「これがオレ流!!」みたいな主張をすれば、ナレーションでも、

「食の好みも変わってるマリエ様」

なんて失礼な言い方で煽ってたけど、
実はわたし、マリエちゃんの気持ちわかるんだよね。

きっとマリエちゃんのようなハイクラスだと、
「荒っぽい、かつ未経験のやり方に対する不安」とか
「食事の済んだものにまた手を加える嫌悪感」
という意味の抵抗だと思うけど、こちとら一般市民は逆。

ガキの頃から、カップラーメン食べたらフツーにご飯入れてた。
今はしないけど、あの貧乏臭さが思い出されるんだよな。
それを店でやるのがみっともない。恥ずかしい。

全部が全部とは言わないけどさ。
たとえば「初代けいすけ」では小さいライスをサービスしてくれる。
それをあとで投入し、いわゆる雑炊風にしてもいいわけなんだけど、
わたしはライスはもらっても投入はせず、
別々に口に運んで、一緒に食べる。
投入しちゃうんなら、一煮立ちさた方がうまいと思うよ。
「有明」みたいに、そのためのご飯を仕込んであるとかさ。

では、このやり方を批判してるのか、というとそうじゃない。


築地「虎杖」でフランスパンに難色を示してたマリエちゃんだが、
それでも「レンゲを使ってパンにスープをかけて」いた。
そして一口食べて「おいしい!」。
わかるかなあ。ココがかなり重要なポイントなんだよね。

「食べ終わったものの中に、これから食べるものを入れる」
ではなく
「これから食べるものの上に、食べ終わったものをかける」
これは同じようでいて全然違う。

たとえばご飯を入れるんでも、薬味だけは別の小皿で提供して、
「仕立て直した」
という体裁を整えてあげるとか、そういう工夫が必要。
だって、鍋の雑炊だってそういうもんでしょ。

お金をかけたスープを最後まで楽しんでもらうという意味でも
いいアイデアだと思うんだけど、その割りにあまり広がらないのは
こういうセンシティブなところが問題なんですよ。
だから大雑把な人や慣れてる人だけの喜びで終わってる。
それにひきかえ、その場で自分なりの工夫を生み出した
マリエちゃんの柔軟さ、頭の良さ。やっぱり成長には逆境。

土田も、V6の長野・森田・井ノ原も、わかっているようでいて、
「今のラーメンを充分に楽しんでいた」に過ぎない。
マリエちゃんは無意識にではあるけれど、
「ラーメンの未来を提示した」と思うよ。
現状を打破するのは、常に門外漢だし、
知識より評価されるべきは知性なんだから。


ところで石神秀幸さん、ここ数ヶ月、ガラっとキャラ変えたね。
蘊蓄つぶやき系から、ちょっとシモ系も言っちゃうよ系になり、
今はラーメンのためなら燃えまくる、熱い説教キャラ。
テレビには喜ばれるのかな?
この次どう変わるかを楽しみに待ってます。  
Posted by 青木 健 at 02:24Comments(12)TrackBack(0)