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青木 健
青木 健foaf.rdf
青木 健(あおき けん)イラストレーター。 日本初のラーメン専門誌「月刊とらさん」にて漫画を連載中! ラーメンは数ではなく愛がモットー(1週間で29杯が最高)。 ラーメンをテーマにしたTシャツ屋さん【ラ部】を運営中!
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2008年03月31日

日本のラーメンは美しい

「資生堂TSUBAKI」のCM、これまでのメイン出演者をほぼ全員投入ですね。

赤椿: 仲間由紀恵、田中麗奈、香里奈、黒木メイサ、相沢紗世、鈴木京香
白椿; 杏、蒼井優、観月ありさ、広末涼子、悠美(だよね?)、竹内結子
(12人の年契、4億くらい? 発売1ヶ月で40億売れたそうだけど)

こうなると、得てして

「この中で誰がいい?」

てな話になるわけですが、違うんですねこれは。

「どの人もいい」

が正解。男としては。

「大勢いるから」いいんですよ。
(「CM」「芸能」という観点からだとちょっと違いますが)

CMのラスト、巨大な花に乗った全員をなめていくカットなんて、
「パノラマ島奇談」そのもの。素肌の垢擦りですよ。
天地茂になった気分ですね。

えっ? なんの話かって?
それはもちろんラーメンの話ね。

もし「それでも敢えて言うなら誰がいい?」って問われたら、
蒼井優、相沢紗世、仲間由紀恵といった
化調少なめの澄んだ醤油ラーメンを選びますけど、
コクのある鈴木京香や、黒木メイサのような洗練されたタイプもいいわけで。
豚骨がいないのが寂しいし。選べませんよ〜。

だからね、やっぱりラーメンは女性なんですよね。
男の浮気心という視点からも。


…ええ、何度頭がおかしいと言われても曲げません。  
Posted by 青木 健 at 19:39Comments(0)TrackBack(1)

2008年03月29日

アンブレラー

数日前。小雨そぼ降る日のこと。
その日は13時から打ち合わせだったのだが、
バスに飛び込み乗車してから携帯を見ると、
遅らせて欲しい旨のメールが来ていた。
というわけで、2時間ほど時間が空いてしまった。

それでは仕方がない。ラーメン以外に道はないでしょう(あるけど)。
迷いに迷った挙げ句、「一二三→まんぼう亭」コースに決定。
雨だというのに駅から遠い店を選ぶわたし。まずは吉祥寺で下車。

駅に降りてみると、ほとんど雨は上がっていたので傘をたたむ。
よくある、持ち手に青い2本ラインの白いビニール傘。

「一二三」に到着。
店頭の傘立てが目に入ったが、3本入っている傘のうち1本は、
わたしのとまったく同じビニール傘だった。
生涯傘盗難数が、イチローが1シーズンで打つヒット数くらいあるわたしは、
そのまま持って店内に入ろうとした。

するとご主人が
「傘は傘立てにお願いしますー」

あっ、ハイ、すいません……外に出て、傘立てに入れる。

注文をして待っていると、1人で来てる若い女の子が、食べ終わって外へ出た。
わたしはふと外を見る。わたしと同じ傘はこの女の子のものだったらしく、
一瞬躊躇してから、ちゃんと自分の方(新品)を持って帰った。

わたしの、古い傘を持っていったなら、外へ出て「逆ですよ」と言ってあげられるが、
逆にわたしの方が新品で、それを持って帰られちゃった場合、どう言い訳したらいいのか。
「あなたの傘はコッチの古い方の傘です」とは言いにくかろう。
金の斧は選べない。


さて、久々の一二三そば900円。
写真については、店主が少し気にされていたので、小さい画像にしますね。

う〜ん、美味しい、美味しいんだけど…なんだろう。
もうこれは原材料レベルの話なのかな。
今までのような、スープから受ける素材の立ちがいまひとつ。
時間や日によっての誤差の範囲? わたしの体調?
うーん。微妙な話なんですけどね。

店を出て、駅前のパルコに入り、ラ部の資料としてバンドTシャツの写真集を購入。
さ〜て次は武蔵小金井に……そこで、傘を忘れたことに気付いた。
ビニール傘である。新品でもない。雨もあがっている。
こういう時、都会の大人はスルーですか?

でもあの傘は、実家に帰ってた時に雨になって持って来た傘。
なんとなく、後ろ髪ひかれる。
こういうとき女の人って「モノはモノじゃん」とか言いますけど、
男はダメですね。言霊のように“物霊”を感じるというのか。
ま、それを断ち切ってくれるのも女性なんですけどね。
結婚した男性はみんな「大事なもの、奥さんにいっぱい捨てられた…」
って肩を落としますが、たいがいプラモとか長年使ってたマグカップ。

そんなことを考えながら、とぼとぼと「一二三」まで戻る。

でもね、ドラえもんの「よかん虫」じゃないけど、
イヤな予感て当たるもの。

傘入れに……

ない。

ほら〜。だから傘立てってキライなんだよ。
(忘れたのは自分のせいだが、それも含めて)

わたしの頭の中のキム兄が、例の決めセリフを叫び続ける。

「んもー考えられへん! 考えられへんぞ!!」

傘を盗むということは、
「盗む」で1ポイント、「すぐに困るアイテム」で1ポイント、
「盗まれた人が濡れる」で1ポイント、「盗んだ人は濡れない」で1ポイント、
「盗んだ人はそういうことに思い及んでいないか、わかってて盗んだ」
で更に1ポイント。
…という、ハンニバルに差し出したい脳の持ち主だ。


しかしガラスのドアの向こうに、店内に同じタイプの傘が見える。
10本ほどが大きめの傘立てに入れてあるのだ。
「あのー…傘を忘れたんですが、外の傘立てにないんです。
 こちらに移されたりしましたか?」
「いえ、してないです。誰かが持って行っちゃったんですね」
「そうですか…じゃあコレじゃないですね」

よく見れば、たたみ方がえらく汚いし、
わたしのより、ユーズド感4割増。違う傘だ。

「あ、でもそれ持って行ってください」
「いえ、違うものですから、いいんです」
「いえいえどうぞどうぞ」「そうですホントにどうぞどうぞ」

店員さん、店主さんふたりでどうぞと言われるので、
それでは…ともらってきました。
ありがとうございます。


そんなこんなで時間を食い、「まんぼう亭」は断念。
傘の盗難防止アイテムって、ないのかなあ…。

家に帰ってから、いただいた傘を広げてみたところ、

……メキャメキャに壊れてました……。  
Posted by 青木 健 at 23:27Comments(0)TrackBack(0)

2008年03月29日

新旧私見

鶯谷から、そのまま新宿へ行き、10人ほどの飲みに合流。
皆さん観戦後に移動し、すでにしこたま飲んでいるようで、目や頬が赤い。
唯一いた女性ひとりが、飲んでるのに真白。

日本酒を取り揃えたお店なのだが、わたしは生ビールを2杯飲んでお開き。
それから、マッハさんバンちゃんが高円寺でカレーを食らうというので
同行させてもらい、そこで味噌ラーメンを食べる。


「ホロトン(幌屯)」味噌ラーメン650円
コレという特徴はないけど、優しく正統派な印象。

バンちゃん情報で、この近所に、夜のみ営業なのに行列のできる
ワッフル屋さんがオープンしたというので行ってみる。
…が、残念。すでに閉まっていた。

その後、マッハさんと別れ、バンちゃんと荻窪へ移動。
高円寺のホームでバンちゃんが、
「青木さん、『大将』なくなっちゃいましたよね〜」

えっ!!!

1月に飲んだばっかなのに…。
見れば、大将のあった場所には何もなく、ただポッカリと土地が空き、
工事の幕で覆われている。隣のビルの壁面に残った大将の建物の跡だけが、
あの店の賑やかな余韻を残していた。

荻窪で別れようと思ったものの、立ち飲みの「金魚」でしっぽりと。
牛スジの煮込みも、オンザロックの甘いワインもとても美味しかった。
ジェネレーションが違っても、互いが好きな1テーマさえあれば
深い話ができるね。どんなテーマかは言えないけどね。

その店を出たところ。



吉祥寺の「いせや」が消えて、高円寺の「大将」が消えた。
荻窪の「鳥もと」も再開発で消える運命らしい。
西荻窪の「戎」は大丈夫だろうか。
中央線の「売れないミュージシャン」「ロックおじさん」「古着おばさん」
「酔っ払いサラリーマン」…な感じを払拭しようというのか。
彼らはどこへ行けばいいのか。

吉祥寺のハモニカ横町のように、新旧ごちゃまぜで維持する方向が
一番健全な気もするが、あれも、緩いスピードでの浸食ともいえる。

そういうことを考えていると、
新たにやってきた住民によって、プチプチと駆逐されゆく博多の屋台や、
騒音を詰られて無理心中を図るに至った製本業のオジさんにまで思いは及ぶ。
(仕事そのものの困難が動機の中心ではあるようですが)

引越する前のわたしの実家は、大きなマンションで影にされ、
なお様々な苦情にさらされた。
当時のわたしには、ずっとあったものに対して、突然現れては
都合のいい子供じみたヒステリーを振りかざす人々が醜く映ったが、
それを飲むことを社会といい、共存というのかもしれない。
頭の中には中島みゆきの「世情」が鳴り響く。  
Posted by 青木 健 at 15:30Comments(2)TrackBack(0)

2008年03月28日

伝染マン

(電線マンを知らない人も多かろうが…)

カラスさんのプロレス観戦の後、まずそのまま鶯谷でラーメンを。
「遊」のすぐ近くにある、魚介鶏白湯の新しいお店「長山」です。
ちょっと訳ありで寄りました。
同じく観戦に来てた学生時代の女友達も一緒に来ました。
(彼女は根っからの浅草っ子で、浅草開化楼さんとも縁があるのです)

お店に入ったら、偶然、その日知り合った浅草開化楼の方がいたので、
隣にご一緒させてもらう。
女友達はお腹がいっぱいだったので、ビールと餃子だけ注文。

わたしはラーメン650円を細麺で。

ミドルコッテリなラーメンですが、丁寧な作りを感じました。


しばらくたって、わたしは…なんというか「居たたまれなくなって」きた。
あのね、「気分」て伝染するものでしょ。

その女友達というのが、明るくて朗らかでかしましくて…
つまり知らない人にとっちゃ「やかましい」人なんだけど、
それを店主が気にしていたのよね。
「酒入っていい感じの客が少しうるさい状態」を。
確かに、ラーメン専門店で中華料理屋のノリはちょっと苦しい。
店主的には、周囲の客への配慮もあろう。
で、その店主の気分を、またわたしが感じていたというわけだ。

女友達は勢いがつくと止まらなくなってしまうのね。
居酒屋なら「黙っちょれ!」とチョップかますとこだけど、
ここでそんなことすると、もう「わたしはあなた方の気遣いを気にしています」
というのを周りにアナウンスすることになり、よろしくない。

女友達が話してるネタは、ごく内輪なものが多くて、
一緒にいた開化楼の方は、素知らぬフリをしてくれてる。
ああもう、ほんとスイマセン…。

わたしが言いたいのは、
店でうるさくするのはダメだとかそういうことじゃなくて、
その女友達を通して、
「わたしは店にいて、人の気分に過剰反応するんだな」ということ。
やっぱり人との摩擦がないと自分も見えてこないものね。

じゃあそんなわたしがどう振る舞ったかといえば、
「なにも気にしてない風を装う」
そういう着地点になってしまうのね。
女友達と一緒に「ちょっとアレな客だなあ」と思われていればいい。
これは店やその時の雰囲気にもよるし、度を過ぎなければの話だけど。

…我ながら、ほんとメンドクサい。イヤミだ。
で、そんな風に、どことなく偉そうなスタンスのわたしは、
万札しかなかったため、女友達にラーメン代金を借りたままなのだった。
ダメねえ。  
Posted by 青木 健 at 21:26Comments(0)TrackBack(0)

2008年03月26日

中本心眼流

いま携帯に「蒙古タンメン中本 新宿店」で並んでた友人からメールが届いた。


「中本の券売機、画面を見ずにブラインドタッチしてる人がいた。」


凄いな!!

普段、どんだけ食べてるのかね〜。
中本常食してるって、やっぱり激辛ジャンキーさんなんだろな。
そんな話聞いて、粘膜関係の心配しちゃうのは自分が年だから?


で、友人は味噌卵麺を食べたそうだ。
辛いもの食べてテンションあがってるらしい。

わたしは今夜、女性ふたりと高田馬場でラーメンだ。
それもテンションあがる。  
Posted by 青木 健 at 13:28Comments(0)TrackBack(0)

2008年03月25日

カラスが飛んだ

(タイトルの元ネタは渡辺真知子です。念のため)

ということで、23日は負死鳥カラスさんの復活試合でした。
カラスさんに、Tシャツにわたしの名前を入れさせてくれとお願いしたら、
「全然いいよ! でも売り子してね」
…というあたたかいが鋭い返事。というわけで、試合開始1時間前に行くことに。
山手線が人身事故で止まってたので10分ほど遅れて到着。
浅草開化楼の方が、すでに販売していました。

早速わたしも1枚買って、着替えて、売り子タイムスタート!
お客さんが続々とやってきます。ラーメン関係の見知った顔もチラホラ。
Tシャツもいいペースで売れて行きました。

当日の予定を久米繊維の方に聞かれたとき、

「鶯谷にある『東京キネマ倶楽部』という会場で行われる
 プロレス興行で、製麺所の方々と一緒に販売するんです!」

と話したら、
「…………青木さん、なんだかめちゃめちゃ怪しいんですけど……」
って言われました…そ、そうかな〜…。

会場から洩れてくる「ブイスリャー!(V3)」のテーマ曲に心揺れながらも、
まだまだ客は入ってくるので、しばらく売り子を。
で、3〜40分過ぎて、客足が途絶えた頃に会場へ。
第3試合の男女混合マッチから観ることになりました。
リングと段差のない席、しかも最前列です。
席に着いてすぐ、試合が始まりました。

5分も立たずに、わたしの席に女子レスラー・Hikaru選手が飛んできました。


痛い頭をぐりぐりされるHikaru選手

席を立て直したのも束の間、次にGENTARO選手が飛んで来て、
対戦相手の猛牛・空選手が「大丈夫ですかーお客さーん!!」と。
だ、大丈夫です…。


茂木正淑を仕留めんとするHikaruとカットに入る猛牛・空
(対戦表には茂木とありましたが、カラスさんと対戦した死神さん。
 ダブルネームなのか入れ替えになったのかはわかりません。)

空選手の「ハリケーンミキサー!」には、場内爆笑。

途中で友達がビールをくれて、グビグビ飲んでました。
乗りやすい性格ですが、酒のお陰でよりハッピーな感じに。
ここで、カラスさんの入場曲を歌うヨシケンさんのライブ。

歌う男の背中です。


4試合目の豊田真奈美選手です。カッコいいですね〜。


で、こうなります。スッゴいですね〜。

で、メインイベント。大声援の中、負死鳥カラス選手が登場。


ここから先、カラスさんは飛びまくり。
人間、あんなに軽々と宙を舞うんですね〜。
というわけで簡単にはフレームインもせず、
そんなことしてたら見逃すと思って、しばらく撮ってません。

で、こんなことや


こんなことに…。

(マスクしてないんです。赤いマスクが剥がれたあとなんです……)

壮絶な試合でございました。
そんな男の背中です。


帰りのロビーは血の匂いが漂ってました(^-^;
ともあれ、プロレス観戦は初めてということもあり、とても楽しめましたよ。


で、帰りもTシャツを売ります。
予約分も含めるとほぼ完売!
お買い上げくださった皆様、どうもありがとうございました。
さすがカラスさんですね〜!
とにかく、復活おめでとうございました。そしてお疲れ様でした!!

その後も、夜はこれからてるてるワイドでしたが、それはまた今度。  
Posted by 青木 健 at 03:14Comments(0)TrackBack(0)

2008年03月22日

未来消失図

そんなわけで、その翌日「十八番」に忘れた酒粕を取りに行きました。
ちゃんと冷蔵庫にしまっていてくれました(なので、固まっております)。

それからすぐに引き返そうと思っていたんですが、
バス停まで行く途中、ちょうど「CHABUTON」の辺りで、
香門ピカイチさんが言ってた言葉を思い出したんです。

「昔あった有名な方じゃなくて、駅に近い方の『丸福』が好きなんですよ」

そういえば、ここんとこ行ってない。
そしてもうひとつの言葉も思い出した。

「あの界隈、区画整理されるそうなんですよ」

降りしきる雨の中、5秒考えて、小さな北口商店街へ。
花屋さんが店頭の花を片付けている。
居酒屋の奥さんが、店を出た客に忘れ物のタバコを走って届けている。

久々の「丸福」。
今じゃバッシングされそうな蛍光灯。
ゆるゆると回る木の落とし蓋と、ぶくぶくと鳴るお湯。
「物を掛けないでください」と書いてあるノレン収納用フック。
お玉の底でスープの脂をはじく仕草。足元の白い長靴。
帽子の影からそれらに見とれていれば、
団塊の世代らしき5人の会社員の会話も耳に入りません。

先にその5人の分が出来上がり、わたしの分になるわけですが、
そこでわたしはハっと気付いて、
「あ…玉子そばに変えてもらっていいですか?」
と申し出を。
この時に「ハイ」と言ったご主人の表情がとっても邪気がなくて、
わたしは思わず頬が熱くなってしまいました。


玉子そば700円

ああ、なんだか「店」を食ってるような感覚。
食べる加速を止められない。

…ごちそうさま。
財布には1万円札しかなかった。
面倒だったらそれで済ませるところだけど、なんとなく申し訳なくて、
小銭入れを探すと…ちゃんと700円ありました。
こうなってくると、それだけで帰るというわけにもいかなくなってくる。

「邪宗門」へ。
(今度は先に小銭を数えてから入る)



50年以上の歴史を持つこの喫茶店の、窓際の席で、
道行く人を見下ろしながら時間を止めるのが好きなんです。
ここには「ゴルゴ13」や「浮遊雲」などシブ系漫画が置いてあるんですが、
昔「ブラックジャック」の3巻に収録されている「血が止まらない」
(クレームがあり、文庫判・愛蔵版などには収録されていない)
を読んでいたときのこと。
その話の最後のページを読んだわたしは、その場で号泣してしまいました。
他に客がいなくて助かった。



あと何回来られるんだろう。
あまりに自分が心を許している店というのは、
それはもう旧知の友のようなもので、苦い経験も、
甘い思い出もあるわけで、歴史の一部というか、体の一部というか。
古い店だからノスタルジーを感じて…というのとは全く違うんですよね。

大勝軒閉店の大行列について、
(そりゃまあ、単なる観光、イベント目的の人も含まれただろうけど)

「まったくあの狂乱騒ぎはなんだったのか」

なんて書いちゃうには、通じないかもな…。  
Posted by 青木 健 at 01:53Comments(0)TrackBack(0)

2008年03月20日

王様は裸だ

今日は時間がないのでちょこっとだけ。

「週刊文春」3月27日号の、
「ラーメンの論点 大勝軒ブームを叱る『つけめん』にはもう騙されない!」

ですが、
見識あるラーメンフリークなら「スルー」を貫くところでしょう。
一言で言い表せば、


「相当いまさら」


なので。
わたしは2002年につけ麺に疑問を持ち、1ヶ月半ラーメンを断って、
46軒(麺の量で12キロ以上)のつけ麺を食べ比べたことがあります。
あえて書きませんけど、わたしなりの結論を得ました。

せめてそれくらいはして書いてるんだよね。プロなんだもの。  続きを読む
Posted by 青木 健 at 23:09Comments(2)TrackBack(0)

2008年03月19日

酔麺

昨夜は日本酒を飲みに行きました。
酒ではなく「日本酒」と書いたのは、そういうお店だからです。
(とか言って、1杯目はビール飲んでた…)
ある事情ですっかりご馳走になってしまったのですが、
日本酒の奥深さを垣間見せていただきました。

わたしの知らない専門用語があり、聞いたことのない表現があり、
初めての楽しみ方があり、実に深い世界でした。
「閉じて」いない方は、楽しく伝えてくれるのでありがたいですね。

いただいた日本酒のひとつが「臥龍梅」。
店員さんが説明時に発した「がりゅうばい」という言葉が、
わたしにある連想をさせ、「それください」と言わせていました。

ラーメンで「がりゅう」といえば……はいそうです。
「臥龍@三軒茶屋」ですね。
字まで同じとは思いませんでした。
飲みやすく、しかし印象に残るお酒でした。また飲みたい。

話がはずみ、酒は進み、結局、閉店時刻を過ぎてしまったのですが、
お誘いいただいた方が、店のお馴染みだったこともあり、
少し居座らせてもらい、帰り際にはなんと、
ご主人から酒粕をいただいてしまいました!

ラーメンで「酒粕」といえば……はいそうです。
「らーめん一福@初台」の「囲炉裏麺」ですね。
酒粕のしみる、具沢山の味噌ラーメン。

いまうちには、仕事で仕入れた有機野菜が、
一人暮らしには勿体ないくらいあるんです。
明日はひとつ、野菜たっぷりの酒粕鍋にしましょう。
で、中華麺でシメると。ふふふ。

荻窪駅でその方を見送ったあと、ついついラーメン屋さんに
足が向いてしまいました。タクシー乗り場まで行ってから引き返したので、
自覚していたよりずっとヘベレケだったのでしょう。

荻窪、深夜、酒のあと、とくれば……はいそうです。
「手もみらーめん十八番」です。
(野方ホープだとか味噌一だという方がいたらすみません)
お腹は満ち足りていたんですが、そこはまあ別腹というやつで。

頼んだのは「特製十八番850円」



で、タクシーで帰ったわけなんですが、
なんと「十八番」に、いただいた酒粕を置き忘れてしまったのです。

「タクシーに乗り込んだときには、ニンニクが臭わないかなあと
運転手さんを見たが、花粉マスクをしてたのでほっとしたりしてた」

…くらい自分では冷静なつもりだったんですが…。
自覚していたよりずっとゲデングデンだったようです。
この続きはまたいずれ。  
Posted by 青木 健 at 23:49Comments(4)TrackBack(0)

2008年03月18日

黒き影羽は他の羽の真下を飛ぶ

「ラ部Tシャツ」として、ではないですけど、
またまたラーメン関係のTシャツをデザインしました!
それが……


負死鳥カラスTシャツ!!!


クリックで大きくなります。

ラーメンマニアな方々にはつとに有名ですが、
六厘舍にTETSUにまるきゅうにぽっぽっ屋に桃天花に…と、
乗りに乗ってる製麺所「浅草開化楼」の営業マンであり、
プロレスラーでもある負死鳥カラスさん。彼のTシャツです。

カラス色であるブラックに白プリント。
構成的にはTシャツの王道をいくデザインです。
カラスさんから突然にお電話をもらい、
何度もやり取りをして出来上がりました。
(デザインがね。Tシャツはまだ仕上がってませんよ)
街中で着てもなんの違和感もない。
「海人」ならぬ「粉人」ってとこがナイスですねー。


来たる23日にカラスさんの復帰戦があり、そこで販売されます。
試合のチケット同様、手売りが基本(^-^;
わたしももちろん行きます(そしておそらく販売員してます)。

特別リングサイト席や最前列などでなければ、
当日券も残っているそうなので、お時間のある方は是非!

〜負死鳥カラス復帰戦「旅立ち」〜
日時:3月23日(日)17時試合開始。
場所:東京キネマ倶楽部
チケット:リングサイド席5000円
     自由席    3000円

  
Posted by 青木 健 at 13:02Comments(2)TrackBack(1)

2008年03月16日

俺のバッカ

先日、立川のラーメンスクエアで、未訪の店に入りました。
3月(25日?)で卒業してしまう「俺とカッパ」です。
(食べに来るの遅すぎだろと…)
ユニフォームがオリジナルのラグランTシャツで、
販売もされているのだが、これがなかなかセンスいい。
ロゴも店主ご自身で作られたとか。やりますな〜。

「俺」の上にある店のサブタイ「派遣のラーメン」は、
ほんとはTシャツには入ってません。
作っちゃってもったいないから入れました。


なにしろ初訪問。「一番人気」の文字に惑わされず、
基本の「元気ラーメン 700円」を。



…ウマい。すげーウマい。後悔した。もっと早く食べに来れば良かった。
バカバカ、オレのバカ。俺のバッカ。

なんちゅ〜んかねえ、「ジャンク」っちゃ「ジャンク」かもしれないが、
とても伝わりやすいラーメン。
店の自己満足、自己完結があまり感じられず、客への訴求力がデカい。
食欲に直結してるというのか。胃袋に届くというのか。
わたしが素人考えで「売れるラーメン」みたいのを想像する時って、
こういうのを思い浮かべてたのよね。つまり、

・ 飲みやすい濃度の豚骨ベース
・ 太麺(もちもちね)
・ 辛さ(ラー油、唐辛子、辛味噌)
・ プラスした油脂(背脂、鶏油、マー油、ラー油、その他香味油)
・ ニンニク(刻み、ペースト、クラッシュ、マー油)
・ 野菜(モヤシ、キャベツ、ホウレン草)
・ 特徴のある肉(味の濃さ、大きさ、ブロック型など)
・ 量はちょっとだけ多め(か、中盛り無料)。

あたりが外せない要素。
じゃあその組み合わせは…となると、素人じゃ難しいかもしれんけど。
「俺とカッパ」は、かなり当てはまる。

「俺とカッパ」の場合、ニンニクはマー油で。
辛さは特製ラー油で。中に浮かぶ赤い固形物は「はるばるてい」の
ラーチャみたいな辛さ。中国山椒っぽさも感じた。
デフォルトで出てくる辛さも、むせて汗ばむくらいに辛い。
「辛さはちゅーからでだいじょおぶですかあ〜?」
と秋葉訛りで聞いてきた女性店員さん、辛いです…。

もうズバリ「中本」と「なんつッ亭」を足して割ったような魅力。
そこに二郎や家系の面影がチラつくようなチラつかないような。

これで学生街とか、駅から近いとか、商店街脇とかの路面店で、
も少し野菜の盛りに景気があるか、600円〜650円に抑えるか、
ライス無料にするかしたら、すげー人気出そうなんですが。
どうかな〜?

3/4くらい食べ終わった時点で、もう1杯欲しくなってた。
たぶん胃が猛烈に動いたんだと思うけど、そんなラーメン、滅多にないよ。

あたい、閉店前にもう一度来て、生卵が入った一番人気の「元気肉野菜増し」を
大盛りで食べたい(C)おはる@「剣客商売」  
Posted by 青木 健 at 15:19Comments(4)TrackBack(0)

2008年03月15日

ハピラー

モテラー」を読んだ幾人かの女性から、

「なに言ってんですか、女性だってラーメン好きですよー!!」

という意見をもらったが、ちょ、ちょっと待ってくれ。
それは的外れというものだ。
「ラーメンが好き」と「ラーメン好きの男が好き」って、
まったく次元の違う話しだから。

ラーメン好き男性が、一様にうんうん頷いているのが見えます。

しかしこの誤解、温度差、認識の差こそが、
図らずも男女の溝の深さを証明してくれました。

そこで今日はひとつ、こんなエピソードを紹介しましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今年の正月。うちの実家でのこと。
妹夫婦が、赤ちゃんを連れて泊まりで来てたんですね。
で、お正月といえば毎年昼間に、
「ラーメン、寿司、丼」の番組やってるじゃないですか、伊東四朗の。

妹の旦那さんは京都の生まれ。ラーメン処出身ということで、
ラーメン好きなんですね。で、わたしとじっくり語ってました。
妹も、赤ちゃんと一緒にコタツに入り、
「へえ〜ホンマぁ」(すっかり関西弁に感染している)
とか言いながら観てたんです。
その番組が終わって、わたしがトイレへ立とうとした時、
ふたりの会話が耳に入りました。

旦那さんが妹に、
「なんか、ラーメンの話ばっかしてもうて、ゴメンなあ」

と言うと、妹は即座に「ええねん」と言い、続けてこう言いました。


「ラーメンの話をしてるあんたを見てんのが好きやねん」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…皆さん、これですよ。
好きになった女性がラーメンが好きかどうかなんて関係ないんですよ。
「共感」ではなく、「理解」してもらえるかどうか。
男性側がそのための伝え方をしてるかどうか。
それを差っ引いても余りある何かを持っているか、です。

旦那さんはわたしより年上だし、別にカッコいい人じゃないし、
「モテ」からは遠いとこにいるかもしれないけど、
その状態は絶対に「幸せ」でしょう。


なにも「結婚した漫画家・赤松健の超オタク趣味に合わせようと必死で、
コスプレに目覚めてしまった奥さん」のようになってもらう必要なんかない。
あれは純粋培養で育ったお嬢様ゆえの相当なレア・ケース。

ラーメンに関して無菌状態だった女の子と、
やがて店名を言い合えるくらいストレスフリーになるのはいいが、
その子が、「鶏油の使い方がクドい」とか「旨味に頼り過ぎてる」とか
言うようになっても却って嬉しくないだろう。

名曲「ぼくらのライダーマン」の、前奏ですでに泣きそうになる
わたしの気持ちを女性に共感されても、なんかイヤだって話だ。  
Posted by 青木 健 at 21:02Comments(0)TrackBack(0)

2008年03月14日

携帯連載天才変態

♪ウーララ ウーララ ウーラウラで〜
♪ウララ〜 ウララ〜 ジャーングル黒ベエ
(元ネタはR30でよろしく)

はい、これだけで今回の内容がおぼろげにでも推測できた人、
あなたは相当なラーメンフリークですね。
今ラーメン好きが「うらら」と聞いて連想することはひとつ。
携帯サイト「うららの裏ラーメン」でしょうから。

昨夜は、とある打ち合わせを兼ねて、食事会となりました。
場所は中目黒のイタリアン「聖林館」。

1人はその、うららさん。そしてもう1人は…
もともとは筋金入りのラーメンマニア、現在ではラーメンコンサルタント、
そしてラーメン店「渡なべ」のご主人と、様々な顔を持つ、渡辺樹庵さん。
このお店も樹庵さんセレクトとのこと。

ちょっと早く着いてしまったので、ひとりで店内を物色。
ショップカードのレイアウト、メニュー表のかなり独特のカタカナ文字、
かつては安藤忠雄的コンクリ打ちっ放しであったろう壁のペンキ感、
どれも個性的で興味深い。わたしの妄想スイッチが入ります。

(ああまた勝手に指が文章を打ち続ける…)

ずっと、これをもっと漫画的にしたラーメン屋さんを考えていたんです。
「近未来の裏町にある、取り残された『平成』っぽい小さい店」
(それを平成の世に創るって、相当にセンスが要ると思うけどね)

「ブレードランナー」や「アキラ」「二十世紀少年」に出てくるような店。
店の常連には、やがて主人公を助けることになる、元凄腕のエージェントがいて、
いつもカウンター隅でラーメン前に腸詰めでチンタオ飲んでる感じね。
(で、その人は最後に死んじゃうわけね)
となると、味は「かづ屋」っぽい支那そばかなあ。
店主がスキンヘッドにヒゲの大男で、豚骨や家系も似合いそう。
ドラマ「HERO」の「St.George's Tavern」の田中要次さんでもいいが、
ハーレー乗ってる無口な白髪オヤジが感じ。BGMはブルース系。
で、キューティーハニーみたいな、店主の姪っ子が働いてたりすんのよ。
夜〜深夜のみの営業で、外国人もよく来る……って「設定」ね。
実際は、残業あとや2軒目として来る会社員がメインターゲット


この店がある路地も、まさにそのロケーションにふさわしく、
様々な飲食店が櫛比していてなかなか面白い。
「聖林館」も、3階まである独特な空間にたくさんのお客さんが溢れていました。
気兼ねなく大きな声で笑い合う女性グループが多かったですね。

そんな妄想タイムも束の間、3人が揃って、乾杯。
諸事情でお酒が飲めない樹庵さんがオーダーしてくれくれるのをよそに、
うららさんとわたしはイタリアンビール。

「うららの裏ラーメン」での、歯に衣着せぬ樹庵さんと違って、
とても腰の低〜い、カンジのいい人でした。
時たま質問してくるときは、チラっと鋭い面を覗かせてましたけどね!

このお店、なんとビザが2種類しかないんです。
マルガリータとマリナーラ。でもそれはコダワリの証でした。



うららさんが切り分けてくれたのですが、樹庵さんが
「その美味しい汁を零さないようにねッ!」と言っていたので、
うららさん「うううーイジメだあ〜〜」と半泣き。

食べる時もそこに気をつけ、くるっと巻いて、口に放り込みました。
ふっかふかでもっちもちで焦げ目も香ばしい生地に、ねっとりとしたチーズと、
ジュースィーな汁がソースとしてじゅわっと舌を覆います。
クセのないイタリアンビールが合いますね。小瓶なのが残念ですが。
ここではワインを飲んでくれってことでしょうか。
なにしろ樹庵さんが「僕が初めてピザを美味しいと思った店」と言うお店。
それも10年ほど前の話だそうで、以前は「サヴォイ」というお店だったとか。
カプレーゼ他、どれも食材の味が立ってて美味しいです。

「ボナセーラ!」と挨拶されることもなく(C)樹庵さんブログ、
「ピザじゃなくて、ピッツァです!」(C)サンドウィッチマン
と怒られることもなく、堪能しました。

えっ? イタリアンなんて「らしくない」って?
そんなことないですよ。
以前はベランダでバジル育てて普通に食ってましたからね。

だからメニューを見ても、
「おおおおおお! プロシュート兄貴イイイイイイイイ!」
とか、全然思ってませんでしたよ。

タコを食べながら、
「イタリア語でタコのことを『ポリポ』っていうのかあ。
 スペイン語ではたしか『プルポ』だったよな…。
 でもってあの『ポルポ』はここからのネーミングか!
 そういやタコっぽいよね。
 オレも『信頼の火』を消さないで持って帰らなくちゃなあ」
なんて、全然思ってませんでしたよ。


……本題を忘れてましたね。
「うららの裏ラーメン」で、連載させていただくことが決定しました。
樹庵さんも同サイトで「もっとここだけの話」という連載をされていますが、
ありがたいことにわたしにも白羽の矢を立てていただいた、というわけです。
詳細は、追ってお知らせします。

うららの裏ラーメン
http://mobilers.jp/noodle/
  
Posted by 青木 健 at 23:58Comments(2)TrackBack(0)

2008年03月11日

モテラー

話に聞いただけで見てはいないのだが、先週の「週刊SPA!」で、
「美人OL100人が認定[非モテ男検定]’08年春」というのがあり、

「最も付き合いたくない[通]は[ラーメン/格闘技/ワイン]のどれ?」

というような質問が書いてあったそうです。答えは検索しても
見つからなかったんですが、興味のある方はご自分でお調べください。
おそらく並んでいる順でしょう…(その前提で話を進めます)。
というか、こうして並べられただけでそれは「晒し」ですからね。

ワインはさておき、この場合の「ラーメン、格闘技」の2項目による
殺傷率がいかに高いか、想像に難くありません。

これは「オタク」の概念とつながる深い話なので、その方面からも
膨大なテキストを駆使したいところなんであるが、面倒なので割愛。
なぜラーメン通が女性から低く見られるのかといえば、
それは「世界が閉じている」からである。

その「美人OL100人」がどれほどのモノだか知りませんが、
まず「モテる」ということをわたしなりに定義してみましょう。
一般的に「モテる」という言葉で表される実際の意味は、
「大多数の、平均的な異性たちからチヤホヤされる」
ということに他なりません。
どちらかというと自分に自信がない、自分で決定できない、
大多数の意見に従わないことに(無意識だが)不安を覚えている、
世間的評価に左右される、噂話に乗れないことを恥だと感じる、
そして、それゆえに(時に積極的に)「行動」できる…
そういうタイプの女性(男性)が、
「世間(大小問わず)からなんらかの称号を与えられた異性」に群がること。
そうでなくては「モテる」という状態は存在しえないし、
だからこそ「モテる人はもっとモテる」ことになるわけですからね。

しかしそんな状態は、実際の「幸せ」とは関係はあってもイコールではない。
(かのキムタクも、職業・木村拓哉としてはモテ状態も嬉しいでしょうが、
 一個人としては、売れない頃から大大大好きだった工藤静香とヤレた
 もとい結婚できたことの方がずっと幸せでしょうし、むしろその幸せを、
 モテ状態が支えてくれてるに過ぎないのですから)

そういう、言ってしまえば「大多数女子」が望む理想像を目指すことは、
ほとんど無理な上にくだらな過ぎます。
バブルの頃にみんなして石田純一になろうとしたようなものです。
時代時代のホストを見れば一目瞭然ですが、モテ的頂点を目指している
ようでいて、それは同一のスタイルを構築し、制服・記号となって、
非常に中庸化しています。
品質とデザインにこだわり抜いてルイ・ヴィトンを選ぶ日本人が
ほんの一握りであるように。


だから「女から格別モテなくて結構」なわけですが、それが「誰からも」
となると、成人男子として他に問題があるということになります。
 生涯未婚率では現在、男の6人に1人が独身のまま生涯を終えます。
 そして未婚男性は既婚者に比べ、平均で10歳も早死にするという
 データが出ているとのこと(不規則、ストレス、生き甲斐の欠如)。

皆さん、生命の危機です。


では、そんな大多数女子が男のラーメン趣味を敬遠するのは何故でしょうか?
ラーメンが安い食べ物、庶民の食べ物というレッテルを貼られてきたので、
「負け組」な印象を拭えないのかもしれません。
今回の場合、「男の趣味」について語られていることから、
女友達に「わたしの彼はワインにうるさ過ぎて困るのォ〜」という、
イヤミな自慢ができないからかもしれません。
少しはあるでしょう。しかしそれだけを原因とするのはあまりに短絡的。
大多数女子も、単純にラーメンが嫌いということではないはず。

「ラーメンがイヤ」というより、
「ラーメン『だけ』なのがイヤ」。
もっというと、
「ラーメン『だけ感』がイヤ」なんだと思います。

その閉塞感。
ラーメンに限らず、どんなジャンルでも言えることですが、
面白い伝え方、カッコいい見せ方、人と違う会話、女性にとってのメリット。
そういうものなくして、女子の心には響きません。
精神論では女性は絶対に動かない。
「すげえ厳選食材を使ってる、コダワリ職人なんだよ!」で喜ぶのは男だけです。

それは美味しいの? 体にいいの?
おトクなの? 行ったことが自慢になるの?

そういった女子の非ロマン、現実主義を受け入れる覚悟を持ち、
疑問に対する優れた回答を提示する必要がある。

ラーメンには、男女ともに(絶対数としても歴史的背景としても)
「男の食い物」という認識が根強くあります。
だから、男がラーメンについて女子に語るということは、あらかじめ
「女子にはわからない分野について自慢する」という無意識下での
優越感が少なからず働いている、と考えられます。
これは格闘技においてもそうだし、他にはガンダムなどもそうでしょう。
その狭さ、自分の土俵、内輪受け感が、非グローバルな男を演出して
しまっているのです。
これは男の競争原理に基づく指向であり、ある意味仕方ないのです。
しかし現代はそれを振りかざせるほど単純ではないため、
ますます男のベクトルは自分にスウィートな内側に向かうわけですが、
「どうせ女にはわかんねえよ」という思考停止をも、女子は見抜いています。
閉じている男の、生存能力の低さを嗅ぎ取っているのです。
女子が最も忌み嫌うもの、それは生産性のなさです。
(ついでにいうと、女子の大好物「ギャップ」も、そこにはありませんね)

女子に対し、優れた提示ができるということは、ことによると
腕力、財力、権力以上に、基本的魅力といえます。
男ならば、不毛な集団「大多数女子」から引き揚げてあげるくらいの
力が必要だということです。


わたしはラーメン好きな女性を何人か知ってますが、とても身綺麗に
されている方や、話していて面白い方ばかりです。
その方々には「大多数女子」の資質は感じられません。むしろ男です。
(男らしい言動をするという意味ではありません。そういう行動は
 恥じらいの強さに起因する場合が多く、得てして女性的です)

「おいすいネ〜」なんて共同確認をせず、黙って啜る猛者ばかり。
わたしにとってラーメンは女性名詞であり、ラーメンと対峙するときは
誰もが男になっていなくてはならない。
女性ならばやはり“タチ”になっていなければならない。
彼女たちは、少数派女子として生まれたか、そうではない自分を羞じ、
平均化に逃げ込むことなく、自らに磨きをかけてきています。
そういう女性と好き同士になれればいいわけですが、
モテない男としては、それではちょっと数射てる的が少な過ぎます。
ラーメン好きな女性の中にも、間違いなく「開かれたラーメン男子」によって
開眼した方もいるわけですし、ラーメンを物差しにしない方が健全です。
予定調和はやはり自慰的であり、未知との相互理解こそが恋愛です。
(たとえそれが思い込みによる誤解であろうとも)

【余談1】
 「ラ部」もそういうところを開いていきたいと思っています。
 「ラーメン○○」って書いてあるTシャツの男と、誰が歩いてくれようか。
 誰が裏原宿のカフェに入ってくれようか。女友達に会わせてくれようか。
 開かれたラーメン世界のために(同時にそれ以上の自己満足を含む)
 必要なアイテムでありたい。
 どんなものでも、世界を広げるには異分子による化学反応しかない。
 そしてラーメンにとって女性というのは、単に女性客ということ以上に
 その可能性を秘めていると思います。
 なぜ蕎麦ならいいのか。パスタなら更にいいのか。
 料理そのもの以上に、伝統やイタリアがそんなにも大事なことなのか。
 そこを変えてみたい。ラ部Tシャツは、ラーメンの応援旗です。


ちょっと脱線しましたが、
ここまで読んでくださっていれば、もうおわかりでしょう。
彼女たちは、ラーメンがイヤなのではない。
そのプレゼン方法がイヤなのだ。

だから個としては、コミュニケーション能力を伸ばすべきなのである。
中川敬は「知識を得て、心を開き、自転車に乗れ!」という歌を歌ったが、
まさに真理であり、進歩である。


今回は「趣味として」なので、軌道修正はいくらでも可能ですが、
趣味という表層のことではなく、「男」として閉じている場合は別問題。
それなりに開く段階を体で覚えていかなければ身に付かないし、
いったん閉じグセがついてしまうと、容易に開けられなくなります。

閉じた扉の向こうで、熱狂的に自分を好きになった超イイ女が
「抱いて!」と叫びながら入ってくる奇跡を信じて待っていたり、
扉の隙間から「来ないかな〜」と覗いているようでは絶望的。

とはいえ、いったん開けば、女子からの厳しいクライアントチェックに
晒されます。
わたしには「恋愛とは、価値観の破壊と再構築である」という信念があり、
よく言う「価値観の相違」なんてのは恋愛レベル白帯であると思いますが、
かといって制作部のこだわりを、営業に妥協させるわけにはいきません。
「ラーメン好きとして」好かれたいなら、ラーメン代理店たる心構えで、
きちんと開く意志を持つしかないのです。

【余談2】
 知り合いにとてもモテる男子がいます。
 (この場合の「モテる」は「女に不自由しない」の意味です)
 確かに容姿にも恵まれていますが、彼はプレゼン能力が非常に高い。
 大多数女子から思いつくままにヒョイヒョイと女子をつまみあげ、
 何人でも同時につきあうことが出来ます。
 ただし彼は、女性に対して常に開きっぱなしであり、
 良心の呵責というものが一切ありません。
 だからクライアントたる女子のダメ出しもまったく平気なのです。



しかし、もうひとつの道がないわけではない。
それは「扉を閉ざして鍵をかけること」です。
だがこれは勇気の要る決断です。たとえば、

「いいか、これがオレの好きな二郎って食い物だ。
 オレがいつ何時これを食いに行くことも容認し、
 むしろお前もこれが完食できなきゃ、オレと付き合う資格はない」

くらい言ってのけ、毛筋ほども後悔しない、そんな漢を目指すのです。
それはもう趣味ではなく、プロフェッショナルの領域といえます。
絶対に惚れてしまう女はいるはずです。
その中にはきっと美女も性格のいい子もいるでしょう。
たとえそれが天文学的確率であろうとも。
(参考にならないほどいい例が、わずか15歳で女性に対しての一切を
 諦めて研究に没頭し、やがてCAと結婚した荒俣センセイである)
そんな人に、ラ部ができることは少ないかもしれないが、
そのストイックさに、わたしは拍手を惜しまない。


…最後まで読んでくれた根性のあるアナタ、
こういう物言いをしていると、モテないこと必至です。即刻やめましょう。
ましてや、

「ラーメンに住む我々が自由を要求して、何度踏みにじられたかを
 思い起こすがいい。ラ部の掲げる、ラーメン好き一人一人の自由のための
 戦いを、神が見捨てる訳はない!」
「大多数女子の無能なるものどもに思い知らせてやらねばならん!
 今こそ男子はラーメンの未来に向かって立たねばならぬ時であると!」

なんて言ってると、ガンダムオタクとすら認識される前に
通報されます。ご用心。  
Posted by 青木 健 at 18:09Comments(10)TrackBack(0)

2008年03月08日

孫をたずねて三千里

はるか〜草原を〜じゃなくて、日も暮れかけた西国分寺を、
わたしは歩いていました。
ある若いラーメン店主が絶賛していた店に行くことにしたのです。

いつものように携帯で調べてみると、駅からの順路が書いてない。
「だったら駅から近いに違いない」と、鵜呑みにしたのが間違いの始まり。
常備している地図で番地を確認し、線路沿いから行こうと歩き出しました。

しかし少し歩いただけで、いきなり店が途切れてしまった。
「案外、開けてない街なのか…?」
線路に沿って住宅街を少し進むと、行き止まり。
「んもーなんだよ〜…かなり戻らなきゃ…」
これを何度か繰り返し、目的地へ向けて進みます。
地図の縮尺と、歩いている実感から、次第に目的地が
「思ったよりずっと遠い」ということがハッキリわかってきました…。

街灯が極端に少ないので、とても暗い。それに人の姿がありません。
住宅地なのに、十字路に立っても、四方に誰も見えないんです。
いるはずもない。
だって、この場所の一人歩きは相当「怖い」ですよ…。
たまーに女性とすれ違うと、その表情は明らかに痴漢警報発令中。
「それ以上近づいたら、刺し違えてでも自分を守るから」
という鋭い視線がわたしをメッタ刺し。怖いのはむしろコッチです。

やがて、少し大きな通りに出ました。ほっとして景色を眺めてみると、
立ちながらぶ郊外型の量販店。コンビニにも駐車場がある。
「う〜ん、結構イナカなのか…」
目的地は「日吉町3丁目31番地」。だがまだ日吉町にすら入れない。

ちょこちょこ出現する無名のラーメン店が優しい灯りでわたしを誘いますが、
「迷わず行けよ、行けばわかるさ」
レスラーの名言が気弱なわたしの心を後押しします。

基本的にわたしは徒歩は苦になりません。閉店した「ガンジャ」でも、
移転前の「くにがみ屋」でも、町田の「勇次」でも、東久留米の「竹屋」でも、
徒歩上等です。でもそれは「遠いことを予め知っているから」。
どのくらい先なのかが見えずに歩くのは、とても不安。

そんなこんなで、遂に日吉町3丁目の標識を見つけました。
「3丁目13番地」。港町じゃないけど、ひばりちゃんの歌が口をついて出ます。
少し進むと標識は15番地になりました。

わたしがかつて小児喘息だった頃のこと。
父が本郷三丁目の病院に連れて行ってくれたのですが、道に迷いました。
そのときに父が、
「番地っていうのは、皇居を中心にして順番になっているんだよ。
 だから若い番地を探すときは皇居の方角へ歩けばいいんだ」
という豆知識を教えてくれました。それで見事、病院も見つかりまして、
実際自分が大人になってからも役立ったので、忘れずにいます。

13、15ときたわけですから、次は17か18か…。

次にあった標識を見ると、

「…14て!!」

でもそこを無視して歩き続けると、番地は少しずつ増えていきました。
いっそこのまま平成の伊能忠敬になろうと覚悟を決めかけたその時です。
同じくらい大きな道と交差していたので、思い切って曲がってみることに。
しかし、数10メートル歩いた場所にあった標識には、

なにも書かれていない!!

そんなトマソン標識が存在しているとは、誰が想像したでしょう。
もはや見えないものの邪念を感じないわけにはいきません。
わたしはラーメン愛の名の下に、悪と立ち向かうことにしました。

やはりこの角を曲がるのは失策だった。戻って直進してみよう。
「3丁目28番地」まできました。もう目標は目と鼻の先(のはず)です。
わたしのラーメン・イマジネーションが作動してきます。
ところがそこから歩き始めて、50メートル以上まったく標識がありません。
イヤな予感がします。

次にあった標識には、

「なぜ2丁目!!!」

…戻ります。さきほどの角を曲がってみるしかありません。
車の列がブオンブオン通り過ぎます。その時、わたしは見つけました。
そこに浮かび上がった電光看板を……。

あっ!

「男はつらいよ」のオープニングと酷似しているために、せっかくの
感動をゴッソリ削がれてしまう「幸福の黄色いハンカチ」のBGMが
頭に鳴り響きました。
頬をとめどなく伝う熱いもので「白河中華そば 孫市」の文字が滲みます。



素晴らしくいいロケーション。
手前の焼き鳥屋の煙までも、映画のセットみたいに見えます。



これはちょっとそそられますね。
木の階段を上がって引き戸を開け、店内をパっと見る。
4人掛けテーブル席がいくつかと、カウンター。

(一人だし、カウンターかな…)

と目を走らせる。カウンターは半分くらいしか埋まっていないが、
全員、自分の横の椅子に荷物を置いていて、座れない…。
さてどうしたもんかと思ったところ、
マスク姿のご主人は、わたしの躊躇を見て取り、
「そちらのテーブル席どうぞ〜」と声をかけてくれた。
(店に入ってからここまで、5秒)



中華そば600円を。
いや〜、美味しいね。さすが「とら系」(まさに孫にあたるわけですな)。
食べながらふっと気付くと、ガクっと量が減ってますもんね。
そういう食事になっちゃいます。考える間もなく、食べ進んでしまう。

たった2度しか曲がらずに駅に到着。
こうやって歩けば、そうそう怖い思いも、迷う不安もなかった。
時間にして30分強。
行きはコワイコワイ、帰りはヨイでした。  
Posted by 青木 健 at 00:16Comments(0)TrackBack(0)

2008年03月07日

どこかで聞いた話

今回はあえてイニシャルトークにしてみます。
このブログに関連して、ほんとにほんとにビックリした話です。

ラーメン店主のIさんと、催事で渋谷に出店中だった福島の名店Tへ行くことに。

店の前でIさんが来るのを待っていたら、そこに超有名店の店主Cさんが
いるではないですか。
IさんとCさんは、つい先日までイベントで協力していた間柄です。
こういう時は、シャイで照れ屋で恥ずかしがり屋で人見知りで…もういいか…
…なわたしもついつい大胆に。
「あの…Cさんですよね?」
簡単に挨拶させていただきまして、CさんはTのバックヤードへ。

で、まあIさんが到着してから、我々もバックヤードにお邪魔して、
で、そのままそこで中華そばをいただくことになったんですが、
(わたしはとんだ場違いな気がしていましたが…)
Iさんがわたしの分も食券を買いに行ってくれました。
で、大御所Cさんと2人で残されたんですね。
そらもう緊張しますがな。

でもまあ、ちょっとイラストの話とかさせてもらってたんですね。
「月刊とらさん」で漫画を連載してることとか。
それを聞いたCさんが何か思い出したらしく、話し始めたんですよ…。

「さっきK軒のTさんから電話があったんだけどね、
 ラーメン店主を主人公にしたドラマを作るなら、どんな配役がいいかって、
 インターネットに書いてあるっていうんだよ。」

     …どこかで聞いた話だが。

「Tさんが誰とかで、Sちゃんは小林薫なんだってさ(笑)
 オレが…え〜っと誰だっけなあ、…あ、そうそう、小林稔侍だって!
 なんだか笑っちゃうよなァ〜!」



「………そ…それ書いたの、自分なんですが……」

「えっ!! そうなの!?」

「ハイ……自分のブログで……」  →コレです。

「なんでオレ小林稔侍!?」

「ええとー、やはり日本料理の料理長をしてらしたってことで、
 それなりに威厳がある方が演じないと…と思いまして……」

脇から汗ドッパドパでした…。
どこで誰が見て(てくれ)るかわかりませんね〜。

きけばCさん、SちゃんことKさんと「ラーメンの映画が作れたらいいね」
なんて話をしているそう。「タンポポ」以上のマニアックなやつがいいですね。
わたしが脚本書きたいな(って書いたことなんてないけど)。


で、汗を拭き拭き、ワンタンメンをいただきました。



これがバカみたいにうまい。
数日前にお弟子さんの店で食べてたんですが、
スープも麺も具も、ほんの僅かなところで、しかし確実に抜きん出ている。
この差は客の数でいうと数千人、数万人という差となって現れるのでしょう。


ところで、こういったシーンにおいてのラーメンて、
タダで、しかも先に食ってるみたいな先入観ないですか?
とんでもない。
こっちの注文も、ちゃんとお代を払って、順番に出てきました。
当たり前なんですけどね。
飲食以外でも、業界によってはそれやっちゃうとこ、結構ありますよね。
あれ、おトクなようでいて、わたしは居心地悪いんですよ。
逆に「優遇」を横目で見せられると、持たなくていいい劣等感を
煽られますしね。
ラーメン業界のキチンとした裏側が見られて良かったです。

そんな斜視な一般論は、名店Tに失礼ですけどもね。
表からは見えない、ご主人の真剣な湯切りを見ていたら、
そんなことを書きたくなりました。  
Posted by 青木 健 at 01:36Comments(2)TrackBack(1)

2008年03月03日

39歳の4杯目

「誕生日ネタはいったいどうしたんだ?」という声が、
とくにどこからも聞こえてはきませんが、
さりげなく続けてみたりします。
(誕生日からはそろそろ1ヶ月くらい経っちゃいますね。早いもんです)

八雲」をあとにして、焦りながら辿り着いたのは、荏原中延。
むろん「中華そば 多賀野」です。

わたしは「東京で一番美味しい醤油ラーメンは?」って聞かれたら、
(その質問の意図をいろいろ考えた挙げ句、)
まず初めにここの「中華そば」をあげます。
わたしは通常、「好きなラーメン」は答えても、
「美味しいラーメン」にはあまり答えません。
だって、人の味覚なんてアテにならないですもんね。
じゃあなんで答えるのかっていうと、

「多賀野で食べて伝わらないようだったら、もういいよ……」

ってことです。その他のオススメ店を紹介する気にならんのです。

でもここにひとつ落とし穴がありまして。
「オススメは?」とか「好きなラーメンは?」と聞かずに、
「一番美味しい店はどこ?」って聞いてくる人に限って、
教えてあげても、絶っっっっ対に行かないんですよーー!!!

あれはなんなのでしょう…。
ただ話題をつなぐ気なら、天気の話でもしててくださいって感じです。
結果、多賀野を無視するわけですから、憤ること地獄の業火のごとしです。

…前置きが長くなりましたが、
そのくらい多賀野が好きだったりするわけです。
でもですね、

わたし、「つけ麺月間」の時に「粟国の塩つけそば」を1度食べた他は、
多賀野では「中華そば」しか食べたことがないんです。
(あ、煮玉子そばはありますね)

ここ多賀野は「ごまの辛いそば」で一躍有名になった店。
その他のメニューや限定も評判が高くて、
「何を食べても美味しい店」なんて言われます。

じゃあなんであれこれ手を出さないのかといえば、
中華そばを思い浮かべた時点で、もう舌も腹も「中華そばモード」に
スタンバって(@ブライトさん)しまって、
どうしても他のメニューを頼むのが勿体ない気になるんですよね。
じゃあ2杯食えばいいじゃんと思うかもしれないですが、
多賀野のように行列店で、しかも食券制となると遠慮してしまい…。
それにやっぱりわたしは「ラーメンサイクラー」なので、
確認するのが好きなのですね。「あーコレよ、コレコレ」ってのが。

…また前置きが長くなってますが、
それくらい多賀野の中華そばが好きなわけです。
そんなわけで…
その日、多賀野の中華そばで誕生日のラストを飾るべく訪れました。
五反田で池上線に乗り換えるあたりで、すでに心臓の鼓動が早くなってます。

もちろん店の前には、灯りに誘われた蛾のように、人々が並んでますよ。
最後尾につきます。
「あっとしっちにん!あっとしっちにん!」(「あと7人」です。念のため)と
声に出して踊りたいのを必至で我慢していると、店員さんが声をかけてきました。

「あのー、つけ麺関係しかないんですがよろし………」

ショックのあまり、最後の方はもう耳に入りませんでした。
グラグラくる脳を笑顔で支え、「いいですよ〜!」と心にもないことを言う。
人間の日常ってやつは、心で泣くものです。
券売機で「豚鴨つけめん」のボタンを、あポチっとなー。
美味しいんですよ、わかってますよ。
以前相方が頼んだとき、食べさせてもらいましたから。
そもそも多賀野は標準値が高野なんですよ。

で、その「豚鴨つけめん」、以前とは色々変わってました。
具が別皿だったし、割りスープはたっぷり急須で提供。



つけ麺だけれど、味の濃さ、強さに頼らない仕上がり。



麺の盛りも景気良く。デレンと胡座をかかない麺です。



ええ、美味しいですよ。確かに。



でもね〜〜!!!

そのあと、この悔しさと切なさとやりきれなさを払拭すべく、
徒歩で「桃桜林」まで行ましたが、店主と常連さんらしき人たちはいたものの、
「今日はズル休み」と笑顔で言われ、さらに凹んで帰りました。

オチがなくて良かったのに、オチになってしまった、というオチでした。
チャンチャン。  
Posted by 青木 健 at 20:32Comments(4)TrackBack(1)