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青木 健
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青木 健(あおき けん)イラストレーター。 日本初のラーメン専門誌「月刊とらさん」にて漫画を連載中! ラーメンは数ではなく愛がモットー(1週間で29杯が最高)。 ラーメンをテーマにしたTシャツ屋さん【ラ部】を運営中!
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2008年05月12日

チープイーターズ

まず「安い話」。続いて、「安くて重い話」。

仕事上、夜更けてようやく夕飯ということも多いので、
近所の「福しん」はなにかと重宝します。麺類はあまり食べませんけど。
ラ博のミニとかは別にして、半ラーメンみたいなのはカウントしません。
あれはスープみたいなもんでね。

「福しん」で定食につけられる「おともラーメン」も同様。
マイ基本メニュ−は「A定食(レバニラ炒め定食)」の「おとも付き」。

ご飯を半分くらい食べたら、そこにレバニラ炒めをかける。
わたしはこれを密かに「A丼」と称して、毎回必ず行います。
先日、隣にいた品のいいスーツ姿の男性(久米宏似)が、わたしより先に
A丼作ってるの見て、「やっぱりね!!」って握手したくなりました。
これって要するにレバニラの汁が惜しいわけで、その汁を染み込ませた
ご飯も食べたいわけだ。
オリジナルで「食べ方」のバリエーションを変えるのって、
昔からある客側のWテイスト(笑)とも言えるけど、貧乏臭いよね。

それで思い出した、「安くて重い話」へ。

数年前、ある女性からヒドい目に合わされたことがありました。
その人はわたしに隠れて、わたしの親友たちを乗っ取ろうと謀ったのです。
わたしは「?」だらけでした…。
…のちに発覚したその理由とは、
「青木はサバ缶や鮭の切り身の話をする」つまり「貧乏臭い」が理由でした。

意味がわかりませんね。少なくともわたしにはわかりませんでした。
別にその女性、恋人でもなんでもないんですよ。
おまけに女として惚れてるわけでもなかったので放っておいたんですが、
どうしてもその、青木の貧乏臭さがイヤだったようですね。
(自分としてはまるで貧乏臭いとは思ってないですけど)
で、「貧乏臭い価値観はイヤだよね」っていう括りでもって
わたしをハブにすることで、結束を固めようとしたわけ(園児か)。
それが失敗に終わったから、後になって理由が判明した、というわけです。

その女性は、個人的意見ではなく、正論を持ち出して相手を説得する。
「あいつは『大人として、人として、社会人として、男として…』」という風に。
正論というのは、誰も反論できず、沈黙を強制するアイテムですからね。
ハラスメントに近い。

わたしは理不尽であっても、どんな仕打ちを受けても構わないし、平気。
自分のことは恥ずかしいと思っていないし、
親友たちのことは「信じる」以前に「疑ってもない」から、
もしその女性の方に行くなら行くで、わたしの目が腐ってたってだけのこと。
だから何もしなかったし、結局のところ親友は裏切らなかったし、
その女性は自爆&フェードアウトしましたが、わたしが最も許せないことは、
わたしの友人を「裏切らせる行為に走らせよう」と画策したこと。
持つ必要のない罪悪感を植え付けようとしたことです。

ちなみに「その女性がわたしに惚れてたから」てことはありませんし、
それは浅薄なものの見方で、
敢えて言うなら「すべての男に惚れている」と解釈すべきニュアンス。

普通「貧乏臭い」が理由でそこまでしますかね?
どうしてもイヤならそんな真似をせずに、直接言えばいいのにね。
なんだかね、もう同情しちゃったんです。
距離が測れない人間の業とでもいうのか。
そんなやり方でしか友達を作っていけない人間の悲哀というのか。
自分を曝け出さずに、正論でのコミュニケーションばかり続けてると
こんな風に成長するのかなって。
これって相当に根深いというか、幼少からの長年の性格形成なくしては
到達し得ないと思うんですね。

筆が止まらなくなるので簡潔にいうと、
「ファザコンはマザコンより始末が悪い」ってこと。


思い起こせば、その人はこんなことも言ってましたね。

「男なら、車なんて持ってなくても『ベンツに乗ってます』って
 言ってるくらいで丁度いいんだからさ〜」

わたしの辞書では、そういう男は「イタい奴」ってことになってますし、
たとえば莫大な資産を持ったとしても、星のあるレストランが行きつけに
なったとしても、たぶん「A丼」を作ってると思います。

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この記事へのコメント
同感。持ってるもので人間の価値を図るのって10代の子供のような感じ。ブランドものだって、年をとると飽きてきてあえてブランドのマークがわからないものとか質のいいものを買うけどなー。
Posted by Satomim at 2008年05月13日 02:00
●Satomimさん
価値観を押し付けたり、押し付けられたりしなくても成立するからこそ、
友達ってありがたい存在だなあって思うんですよね。
価値観の共有や、助言や、余計なお世話みたいのはありますけど、
強制や排除するようなものじゃ決してないと思うのです。

今でも誰かを裏切らせることで友人を作ろうとしているのかなあ。
そう考えるとますます哀しいものがあります。
Posted by 青木 健 at 2008年05月13日 14:27